北韓は12日、第3次核実験の2時間50分余後に<朝鮮中央通信>報道を通じて 「我が国防科学部門が地下核試験を成功裏に進めた」と公式確認した。 第1,2次核実験の時と同じ方式だ。
朝鮮中央通信報道は冒頭で‘核実験成功’を確認したのに続き、核実験の国際政治的意味を指摘した。 報道は 「我が共和国の合法的な平和的衛星発射権を乱暴に侵害した米国の暴悪無道な敵対行為に対処し国の安全と自主権を守護するための実際的対応措置の一環として核実験が進行された」と主張した。 今回の核実験が米国を狙ったものであることを明確にしたわけだ。 これに先立ち先月24日に核実験を予告した北韓国防委員会声明も「我々が継続的に発射することになる種々の衛星と長距離ロケットも、我々が進める高水準の核実験も米国を狙うことになるということを隠さない」として核実験の対米用性格を明確にしていた。
報道で最も注目される部分は「以前とは異なり爆発力が大きくなりながらも小型・軽量化された原子爆弾を使用」したと明らかにした点だ。 核兵器の小型・軽量化は大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載のための先決条件だ。 北韓は小型・軽量化を強調することによって核兵器の大陸間弾道ミサイル搭載に一歩さらに近寄った点を誇示しようとしたものと分析される。 米国に北韓核問題が現実的脅威に浮上しているという警戒心を吹き込み交渉舞台に引き出そうとする意図があるものと見られる。
報道はまた「原子爆弾の作用特性と爆発威力など、すべての測定結果が設計値と完全に一致しており、多種化された我々の核抑止力の優秀な性能が物理的に誇示された」と技術力を誇った。 特に‘多種化’という表現を使ったことは、既存のプルトニウム方式ではなく高濃縮ウラニウム(HEU)方式の核実験である可能性を示したものと分析される。
あわせて報道は「高水準で安全で完ぺきに進行された今回の核実験は周囲の生態環境にいかなる否定的影響も与えなかった」と主張した。 核実験による放射能汚染と地震誘発の可能性に対する中国とロシアなど隣接国の憂慮を意識した内容と見える。 核実験過程で放出された放射性物質を分析して北韓核技術を評価しようとする米国の意図を封じ込めるという意志も読まれる。
北韓はこの間‘核保有’を金正日国防委員長の業績として強調してきたが、報道は誕生日(2月16日)を4日後に控えた金委員長に対する別途の言及はなかった。 ただし「今回の核実験は強盛国家建設に一丸となって進む我が軍隊と人民の闘争を力強く鼓舞推動して」いると強調することによって、核実験を住民督励と体制結束に活用しようとする意図を明確に表わした。
ソン・ウォンジェ記者 wonje@hani.co.kr