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広島級の半分の威力…北 ‘小型・軽量化

登録:2013-02-12 22:41 修正:2013-02-13 07:48
[北 第3次核実験強行] 地震波規模・威力から見た特徴

リヒター規模 4.9…6~7kt 威力
2次時と同じく‘部分成功’と推定
ソウルで爆発すれば最大50万人が犠牲
核物質の種類・使用量など未確認
高性能ウラニウム使用 焦眉の関心

 12日、北韓が実験した原子爆弾は最大威力が日本広島で使われた原子爆弾の半分水準であり、当初予想した‘高水準’ではないものと分析される。 今回の核実験に高濃縮ウラニウム(HEU)を使ったかはまだ正確には確認されていない。

 キム・ミンソク国防部スポークスマンはこの日ブリーフィングを通じて「今回の核実験の人工地震波はリヒター規模4.9と観測され、これの核兵器としての威力は6~7ktと推定される」と明らかにした。 これは通常核兵器の最小威力である10~20ktに達し得ないものであるため核実験が2009年の2次核実験の時と同様に部分的成功に終わったのではないかという分析が出ている。 ただし、北韓が今回の実験で‘小型・軽量化された原子爆弾を使った’と明らかにした点に照らして、意図的に威力を小さくした可能性もある。

 北韓の2006年1次核実験時は核兵器の威力がリヒター規模3.9, 1ktと分析され事実上失敗したと見なされた。 このような規模の核兵器は在来式爆弾を積み上げて実験したのとほとんど差がないというのが国防部関係者の話だ。 2009年2次核実験時はリヒター規模4.5, 2~6ktと推定され部分成功という評価を受けた。 北韓核兵器の威力は全て地震波規模を根拠に推定したものであり、北韓当局がこれを公式確認したことはない。

 今回の核実験の推定規模6~7ktは1945年8月に米国が日本広島に投下した高濃縮ウラニウム原子爆弾の威力16ktの半分に達しない水準だ。 また、長崎に落としたプルトニウム原子爆弾の威力である21ktの3分の1水準だ。 したがって小規模の威力であることは明らかだ。 しかし成功有無は核物質をどれくらい使ったかとも関連がある。 プルトニウム6㎏、高濃縮ウラニウム15~20㎏を使ってこの程度の威力を実現したとすれば部分成功と見ることができるが、核物質をこれより少なく使って6~7ktの威力を出したとすれば完全な成功と見ることもできる。

 威力が6~7ktだからといって決して小さいとは言えない。 広島では16ktの原子爆弾で当時人口の半分を越える13万人が爆発力と放射能の落塵で4ヶ月以内に死亡した。 やはり人口20万人程度であった長崎では21ktで6万人が死亡した。

 ソウルに核爆弾が投下されれば広島や長崎よりはるかに大きな被害が起きると予想される。 米国天然資源保存協会で2004年に発表した‘韓半島での核使用シナリオ’によれば、広島級核爆弾が軍指揮部が密集したソウル龍山(ヨンサン)に落ちれば、4ヶ月以内に84万~125万人が死亡することが明らかになった。 この場合、爆発地点から直径1800m内は焦土化し、4500m内は半壊になる。

 したがって広島の半分程度の威力である6~7ktの核兵器がソウルで爆発しても、最大50万人が死亡すると推定できる。 国防部関係者は「ソウルで核兵器によってこのような規模の人命被害が起きるならば、戦争で勝利しても意味がない」と明らかにした。

 北韓がこの日<朝鮮中央通信>を通じて「多種化された我々の核抑止力の優秀な性能が物理的に誇示された」と言及したことは、過去のようにプルトニウムではなく高濃縮ウラニウムを利用して核実験をしたということを表わしたのではないかという分析が出ている。 しかしキム・ミンソク国防部スポークスマンは「今回の核実験で北韓がどんな核物質を使ったのかはまだ分からない。 核実験後の坑道からもれる放射性気体を捕集しなければならないが、放射性気体がもれない場合には探知自体できない」と話した。 1次核実験時は放射性気体を確認し、2次時には確認できなかった。

キム・キュウォン、パク・ビョンス記者 che@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/573642.html 韓国語原文入力:2013/02/12 20:52
訳J.S(1794字)

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