「検察首脳部が困難な状況を逃れようと
平検事会議 利用している状況」
ハン・サンデ総長、謝罪文 発表予定
検察改革に対する国民的要求が強まるや、検察が自ら改革を行なうとして内部意見を集める格好を見せているが、その真正さに疑問が起きている。 検察内外の注目をあびた平検事会議も最高検察庁の指示または勧告による性格が強く、自発性に基づいた強力な刷新要求が出てくることは難しいようだ。 結局検察改革は“外部の力”で強制するほかはないという見解が多い。
■ 平検事会議を利用？ 「だまされた」
“検察市民委員会の実質化(起訴陪審制導入)”、“検察の直接捜査自制”等、検察改革方案を検察内部掲示板に載せておきながら、この改革案が ｢我々検察にとって不利な点も別にない。 それでもマスコミでは相当改革的な方案のように報道し国民もそのように考えている｣と本音を明らかにしたユン・デヘ検事 (42・司法研修院29期) の携帯メール（訳注：ユン検事は最近検察内部通信網に実名で検察改革を強く主張する文を載せ、その一方で上記のような本音を一部の同僚検事にメールしようとしたが、スマートフォンの操作ミスで放送記者に送ってしまい露呈したもの）に接した第一線の検事たちは茫然自失している。
地方検察庁のある部長検事は「当初から今回の平検事会議が“官製デモ”の疑いが濃厚だったがユン検事の文でそのような性格が確認された。 検察改革は内部の見せ掛けの形を通じてではなく外部によって他律的になされるほかはないようだ」と話した。 別の地方検察庁のある部長検事は「今の平検事会議は大半は検察首脳部が今の状況を逃れようとして利用しているのが実状だ」と指摘した。
真剣に平検事会議に参加した検事たちは激昂した反応を見せた。 去る26日平検事会議に参加した城南（ソンナム）支庁のある検事は「会議で自省しようという意見もたくさん出たが、『平検事会議を利用すべき』という内容のユン検事の文を見て、後頭部を殴られたような感じがした」と話した。 26日平検事会議を開こうとしたが延期したソウル北部地検のある検事は“ユン検事のために誤解を受けるからと言って平検事会議を開くことは止めようという意見と開こうという意見がきっ抗している。 ユン検事が何の問題もない平検事たちまで悪者にした」と話した。
パク・ケヒョン最高検察庁スポークスマンはこの日「ハン・サンデ検察総長は今週金曜日(30日)午後、検察改革案の含まれた謝罪文を発表する予定」と明らかにした。 ハン総長が自身の去就問題にも言及するかが注目される。 全国最大規模の検察庁であるソウル中央地検は平検事会議を開かないことにした。
■ 「ハン・サンデ辞任」の声も
検察の内部通信網であるイプロス(e-pros)匿名掲示板にはいわゆる“SK目こぼし求刑”と関連してハン・サンデ総長の釈明と覚醒を促す文が相次いでいる。
去る26日上がってきた「朝、ネット記事を見て」と題する文は「求刑量と関連して総長の介入があったという報道は衝撃的だ。こんなことが頻繁に起きれば我が検察はみじめになる。 私自身、からだを両手でおおいながら‘大丈夫、大丈夫’我が検察組織は崩れない、と自ら慰めてみる」と心情を明らかにした。
去る23日に上がってきた「SK事件の求刑」と題する文は「量刑基準の勧告刑量よりさらに低い刑をあえて求刑せざるを得なかった事情が説明されたのだろうか。 私たちは今後裁判所に対し刑量を削るなと要求できるだろうか」と書いた。
コメントにはハン総長の行動を皮肉る批判が相次いだ。 「最近の事件だけでは(ハン総長の)辞表が受理されない可能性が濃厚だと考えたが、これで確実に名分ができたようだ」として総長辞任を既成事実化する書き込みもあった。 また「検察が非難される最大の理由は政治検察、財閥検察のためだ。 改革のためにいくら大声を張り上げてみたって、検察に対するイメージはこういうことで作られる」、「事実ならば総長は監察を受けなければならない」、「何としても覚醒しなければならない。 検察権は検事個人の権限ではなく主権者である国民から委任された権限だ」といった書き込みが続いた。
キム・テギュ、キム・ジョンピル記者 dokbul＠hani.co.kr
訳A.K(1940字)
