15日、文在寅(ムン・ジェイン)民主統合党大統領候補キャンプには一日中‘何とかしなければならない’という切迫感と‘どこまでしなければならないのか’という当惑感が漂った。 文候補キャンプは午前の段階では、文候補が直接謝罪をする線で事態が整理されると展望していた。 だが午後に入って安候補とキャンプが‘失望した’として一層強硬な態度で反発すると、文候補キャンプ全体が深い混乱に陥り夜遅くまで対策準備に忙しい様子だった。
文候補は午前に釜山と午後には慶南(キョンナム)日程を消化しながら、二度にかけて安候補側に公開的に謝罪した。 文候補は午前、全国海上産業労働組合連盟を訪問した後、記者たちと会い「万一私たちのキャンプの人々が何か向うに負担を与えたり刺激したり不快にさせたことがあったとすれば、私が代わりにおわび申し上げたい」と話した。 続けて午後に慶南(キョンナム)昌原(チャンウォン)で開かれた記者懇談会でも「ソウルに上京し次第、状況をきちんと把握して必要な措置を全て取るので、少し怒りをこらええて再び単一化を協議する場に戻って下さるよう要請申し上げる」と繰り返し謝罪した。 これとは別に文候補は前日夜とこの日の朝に安候補に2回直接電話をかけて遺憾の意を表わした。 文候補キャンプのウ・サンホ公報団長は「文候補が率直に遺憾を表明し、問題を解決しようと話し、その後には記者たちに会って公開的謝罪もした。 謝罪の真正性はありのまま判断して受け入れてほしいとお願いする」と話した。
問題が一段落するだろうと期待していた文候補キャンプの雰囲気は安候補が文候補と通話した後にも「深く失望した」と明らかにし180度変わった。 キャンプ核心関係者は「当初、文候補が謝ってキャンプでは後続措置を発表し今回の事態を解決する方案を考えた。 だが、今は一から対処方法を再び熟慮しなければならなくなった」と話した。 文候補の謝罪に続きキム・ブギョム共同選対委員長も記者会見を行って、安候補側が問題にした懸案に対して一つ一つ説明する予定だったが、安候補の‘失望’発言の後に会見を保留した。
夕方ソウルに戻った文候補は共同選対委員長全体会議を招集し、対策準備を議論する予定だったが、風邪などで体調が良くなく、16日昼に会議を先送りした。 代わりに午後5時から文候補を除いた共同選対委員長が集まって事態収拾方案を議論した。 選対委員長団会議では委員長団全員辞退を含めて可能なすべての方法に対応できるようにしたことが分かった。
文候補キャンプはこれと共にこの日夜、安候補側と非公式接触を通じて安候補側が要求するものが何かを把握することに努めた。 これを基に文候補は16日に選対委会議を通じてより進展したメッセージを明らかにし、両候補の会合を提案するものと展望される。 また、文候補キャンプは文候補が民主党組織動員問題に対して‘ボランティアメンバー個人のしたことで、法的に保障される正当な組織活動’と説明した部分に安候補が反発したと把握している。 このために16日、文候補のメッセージには‘組織動員問題と関連しては新しい政治共同宣言で再び真剣に議論してみよう’という趣旨の内容が含まれる可能性もある。
ソン・ウォンジェ、ソク・ジンファン記者 wonje@hani.co.kr