最近、正修奨学会の持分売却密室推進問題が議論になっているが、朴槿恵セヌリ党大統領候補が32年間にわたり理事長を務めている‘韓国文化財団’がネチズンらの注目を浴びている。 これまで種々の論難を起こし世間に知られた正修奨学会や嶺南(ヨンナム)学院の他に、この財団が事実上、朴槿恵候補の政治活動を側面支援している実状が明らかになっている。
‘オジュルディ’というブロガーが去る17日に自身のブログにあげた<‘朴槿恵財団’中で最も隠密なところ、韓国文化財団>という文を見れば、韓国文化財団の歴史と正体が要約されている。
ソウル江南区(カンナムグ)、新寺洞(シンサドン)に事務室を置いているこの財団は、ホームページも無くインターネット検索も容易ではない。 建物の案内板にも看板は付いていない。 朴槿恵候補が直・間接的に関連した財団4ヶ所(正修奨学会・育英財団・嶺南学院・韓国文化財団)の中で最もベールに包まれた所だ。
この財団はラーメン会社である三養食品の創業者チョン・ジュンユン名誉会長が1979年3月‘明徳文化財団’という名前で作ったが、設立の翌年1980年7月にチョン・ジュンユンなど設立関係者全員が辞退し朴槿恵候補が理事長になった。 以後32年間、ずっと理事長を務めている。
これについてブログは「1961年、三養食品が米国余剰農産物貸金(代金)として政府が保有していた10万ドル中の5万ドルを払い下げられてラーメン製造機械を導入し、1964年からラーメンの大量生産を始め旋風的人気を集めた」として「朴正熙に対する感謝の念が強かったチョン・ジュンユンが報恩目的で長女の朴槿恵候補に自身が設立した財団を任せたものと考えられる。 事実上の寄付行為と見ても差し支えないだろう」と話した。
この財団は2002年に朴候補がハンナラ党を離党し韓国未来連合を創党したことにより注目された。 ブログは 「離党宣言文を朴候補議員室ではなく外部で作成したが、それが韓国文化財団だと確認され、朴候補が非公式組織である‘新寺洞(シンサドン)チーム’を置いているという説が広まった」と話した。
韓国文化財団の役員陣も朴候補と関連がある。 キム経済協力民主統合党議員が先月公開した資料を見れば、チェ・ウェチュル、ビョン・ファンチョル、キム・ダルウン、キム・ドクスンなど親朴人士が理事を引き受けている。 嶺南大副総長であり朴正熙政策セマウル大学院長であるチェ・ウェチュル理事は朴候補の‘国民幸福キャンプ’企画調整特別補佐官で、ビョン・ファンチョル理事は親朴教授の集いである‘国家未来研究院’の発起人として参加した。 キム・ダルウン理事も親朴傾向の教授研究会である‘正しい社会ハナロ研究院’の常任代表を務め、キム・ドクスン理事は正修奨学会理事も兼ねている。 当時キム議員は「朴槿恵候補と関連した4つの法人(正修奨学会・嶺南学院・育英財団・韓国文化財団)が設立された以後、監査以上を務めた役員を交差分析してみると、去る20~30余年間で22人が財閥系列会社のように循環任命されてきた」と指摘した。
ブログによれば、韓国文化財団の資金が朴候補への寄付や朴正熙業績広報に使われた。 財団は2004・2005年に文化活動費名目で朴候補のミニホームページ接続数200万回と300万回突破を記念して数百万ウォンに相当する物品を嬰児院と子供施設に支援した。 また、学術研究費名目で‘朴正熙政治功績年代表 調査研究’等に1500万ウォンを支援するなど財団の研究費支援5件中の2件が朴正熙と関連したものだった。
また、1997年から昨年まで韓国文化財団が選定した奨学金受恵者数は計715人だが、この内75%に当たる538人が大邱(テグ)-達城地域の学生たちだとブログは明らかにした。 ブログは「自身の選挙区に‘韓国文化財団理事長 朴槿恵’と書かれた奨学証書を集中的にばら撒いたもよう」と話した。
このような文が知らされるとツイッターでは 「奇怪ですね! 潜行財団!」(@jk_s****), 「安哲秀(アン・チョルス)財団に対して選管委は選挙法違反を適用したが、公平性はあるんですか?」(@metta****), 「32年間理事長をしている韓国文化財団も取り払わなくては!」(@kang****) などの反応を示した。
イ・ギョンミ記者 kmlee@hani.co.kr