民主統合党に文在寅(ムン・ジェイン)候補に対する危機論が漂っている。 三巴戦で展開する大統領選挙局面で、文在寅候補の支持率上昇にブレーキがかかったためだ。
文在寅候補選対委のウ・サンホ公報団長は15日ブリーフィングで「今現れている支持率横ばい傾向は予想されたことで、どちらか一方が決定的失敗をしない限りは大きく変わらないだろう」とし「支持率が動くのは候補単一化時点前後になるだろう」と展望した。 彼は特に湖南(ホナム)の民心に関して「湖南の特性上、最後まで観望するだろうが最後には文在寅候補に集まるという戦略的判断をしている」として「もちろんまだ楽観することはできず、さらに努力しなければならない」と話した。
しかしキャンプの人々の率直な話は相当に違う。 湖南民心をめぐって行う安哲秀(アン・チョルス)候補との競争で、文在寅候補が押され、大統領選挙の全体局面が不利になっているということだ。 湖南地方選出の重鎮議員は「去る9月27日、光州(クァンジュ)で参与政府の湖南差別に対して謝った後、湖南で文在寅候補の支持率が安哲秀候補を上回ったが、最近では再び‘6対4’、‘7対3’に拡大する形勢」とし「このままでは安哲秀候補との単一化競争で負けることになる」と憂慮した。
去る6日<ハンギョレ>の湖南地域調査(標本373人)では、朴槿恵-文在寅-安哲秀候補の支持率が9.1%、35.4%、41.3%で、安哲秀候補が若干先行している。 野党圏候補適合度では文在寅48.5%、安哲秀44.5%で、文在寅候補がやや高かった。 湖南重鎮議員の話のとおりならば、今頃は野党圏候補適合度でも文在寅候補が遅れをとっている状況かもしれない。 実際、文在寅候補選対委の会議資料には、最近‘湖南民心対策’が案件として10件余りずつ上がり続けている。
原因は何か? キャンプ内部では2点を指摘している。 最初に、文在寅候補が地方自治団体長や地方議会議長など湖南の世論主導層と特別な接触をしておらず、これらの人々の否定的な評価が拡散しているということだ。 第二に、朴槿恵候補との2者対決で確実な優位に立てなかったことによる本戦に対する不安感が作用しているということだ。
キャンプの実務関係者は「旧態政治家ではないために民主党候補になったが、今はスキンシップが必要な時期」として「候補が過去の政治家のように儀礼的な挨拶や支援要請は上手くない」ともどかしさを表した。 別の関係者は「戦争では空中戦が重要だが、結局は歩兵が白兵戦で旗を打ち立ててこそ最終勝負が決まる」として「選挙経験のない文在寅候補の未熟さのために党内資源をうまく活用できずにいる」と話した。
民主党内部では文在寅候補が競選の競争相手であったソン・ハクキュ、キム・ドゥグァン、チョン・セギュン候補に地域別選対委員長などの一定の役割を付与していないことに対しても理解し難いという評価が多い。 3人は高位戦略会議には属しているが最近明確な活動はしていない。
民主党の古参党役員は「このままでは単一化で文在寅候補が安哲秀候補に敗れ、政党基盤のない安哲秀候補は朴槿恵候補に負けることになる」として「金大中前大統領が民主党を中心に政権交替をしろと遺志を残した意味をよく噛み締めなければならない」と話した。
ソン・ハンヨン先任記者 shy99@hani.co.kr
原文入力:2012/10/15 19:19(1727字)