国策研究機関である韓国科学技術研究院(KIST)が朴正熙前大統領の業績を賛える民間記念館の建設に研究院の土地の一部を無償提供することにしたことが明らかになった。
国会教育科学技術委員会所属パク・ホングン民主統合党議員は11日 「韓国科学技術研究院に提出させた資料によれば、研究院は‘国家重要施設’として最先端基礎科学基地である研究院団地に民間が建設する朴正熙科学技術記念館の敷地を無償提供する計画であることが明らかになった」と明らかにした。 記念館建設の主体は研究院出身者の同窓会である‘研友会’で、研究院のホームページと連結されている研友会ホームページで朴正熙科学技術記念館建設推進計画を紹介して、場所を 「KIST団地内(ソウル市、城北区(ソンブクク)、花郎(ファラン)路14道5)」と明らかにしている。
研友会会長と朴正熙科学技術記念館建設推進委員長を務めているパク・ウォンフン前研究院長はホームページで「1962年1人当り国民所得67ドルを1980年1645ドルへ経済成長を牽引し祖国近代化の礎を築いたことは朴正熙大統領の‘科学立国技術自立’の透徹した政策意志」として「私たちが今度は朴正熙大統領の科学愛に少しでも報いようと思います」と記念館推進の背景を説明した。
記念館建設には研究院内部の広さ2128㎡(644坪)の土地を使うことにして、すでに記念館が建つ場所が具体的に決まったことを暗示している。 記念館は地上4階、地下2階規模で延面積3030㎡(約1000坪)大で建てられる。 朴正熙前大統領の銅像と共に計6ヶの展示館ができるが、各展示館は△朴正熙の人生の軌跡△科学大統領 朴正熙の業績△朴正熙のシンクタンクの役割KISTの主な業績△朴正熙大統領時期KISTの成功的研究事例△朴正熙大統領時期KISTから分化した研究所△映像館を主題としている。 朴正熙国際会議場と外国の著名な科学技術者訪問の際に使う迎賓館も共に建てられる。
研友会側は記念館建設のために100億ウォンを目標に募金活動を進めている。 名目は設計と資料収集費30億ウォンと建築費70億ウォンだ。 研究院が場所を無償提供することにしたおかげで土地買入れ費用は別に予定されていない。 しかも募金口座6個の名義は全て‘韓国科学技術研究院’となっていて、誰が見ても研究院が立ち上がって記念館を作るという認識を与えている。
研究院のイム・ファン文化広報室長は 「朴前大統領が私たちの研究院を設立するなど科学技術発展の功労があるので、同窓が立ち上がって記念館の建設を推進するということだけで、研究院が朴前大統領を称賛しようとする意図は全くない」として「研究院名義の口座で募金することには問題があるようだ」と話した。
パク・ホングン議員は「年間1500億ウォンの政府出捐金と1000億ウォン以上の政府受託課題を遂行して予算の93%を国民の血税で賄っている国策研究機関が‘朴正熙偶像化’に腕をまくりあげて財産まで献納している」として、事業計画の白紙化を要求した。 チョン・チョンフィ記者 symbio@hani.co.kr
原文入力:2012/10/12 08:46(1665字)
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/555490.html 訳J.S