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ノーベル医学賞に日本の山中・英国のガードン

生命倫理 論難なき幹細胞に貢献
日本19回目のノーベル賞受賞者

原文入力:2012/10/08 21:54(1277字)

日本の山中伸弥(左側)京都大教授と英国のジョン・ガードン ケンブリッジ ガードン研究所所長/APニューシス

 今年のノーベル生理医学受賞者に日本の山中伸弥(50)京都大教授と英国のジョン・ガードン(79)ケンブリッジ ガードン研究所所長が共同で選ばれた。 日本人のノーベル医学賞受賞は1987年、免疫グロブリンの特異な遺伝子構造解明で利根川進 米国マサチューセッツ工大教授が受賞して以来2回目だ。 歴代日本人ノーベル賞受賞者は19人に増えた。

 スウェーデン、ストックホルムのカロリンスカ医大ノーベル委員会は万能幹細胞(IPS)開発と応用過程に寄与した業績を認めて二人を共同受賞者に選定したと8日発表した。 ノーベル委員会は二人の科学者が 「成熟した細胞でも人体のすべての形態の組織に育つことができる万能幹細胞として再び作られうる」ことを発見したと評価した。

 山中教授は神戸大学卒業後、国立大阪病院整形外科で臨床修練医として勤めながら重症リューマチ患者の全身の関節が変形しているのを見て、重症患者治療法を見つけるために臨床の代わりに研究を志望したと伝えられている。 人間皮膚細胞に4種類の遺伝子を結合させることにより色々な組織や臓器に分化でき、増殖力の高い人工万能幹細胞を作り出し、日本では名声が高い。 万能幹細胞は卵子を使わずに患者自身の体細胞を利用して作れるために免疫拒否反応がなく、今後再生医療、難病の構造解明、新薬開発など医療全般に応用できると期待されている。

 ソン・ガードンは1960年英国オックスフォード大で博士学位を受けた。 1962年おたまじゃくしの腸細胞の核を抽出して核が除去された未受精卵に移植することにより、腸細胞の核を抽出したおたまじゃくしと遺伝的に同じカエルを誕生させた。 細胞が幹細胞から一般細胞に発展する過程が逆にも進行される可能性があることを初めて糾明したという評価を受けている。

 オ・イルファン カトリック大医大機能性細胞治療センター長は「いわゆる‘ファン・ウソク式幹細胞’である体細胞クローン胚芽や受精卵から抽出した幹細胞は女性の卵子を利用したために生命倫理的な批判を避けられなかった」として「だが、今回医学賞を受賞した人々の業績は患者の細胞を利用して逆分化過程を通じて万能幹細胞を作ったもので、数年前からノーベル賞が予約されていたという評価を受けてきた」と話した。

 生理医学賞は今年のノーベル賞の中で初めて発表され、9日物理学賞、10日化学賞、11日文学賞、12日平和賞、15日経済学賞の発表が予定されている。

東京/チョン・ナムグ特派員、キム・ヤンジュン医療専門記者 jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/science/science_general/554898.html 訳J.S