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韓・中・日、外交の代わりに応戦…戦場となった‘独島(ドクト)・尖閣’

https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/547738.html

原文入力:2012/08/19 20:08(1952字)

韓・中 20周年-中・日 40周年 激浪の東アジア

中国 団体尖閣上陸に続き日本の地方議員など10人も敢行
李大統領 独島訪問が触発…日本国内 強硬対応 注文 強まる
3国政府 揃って国内世論だけ見つめ…外交は立場を失う

  日本が実効支配中の尖閣諸島(中国名 釣魚島)の魚釣島に香港の団体所属活動家が去る15日に上陸したことに対する正面対抗として19日日本の右翼人士10人が日章旗をひるがえして上陸した。 中国では週末をむかえ全国各地で大規模反日デモが起きた。 日本は韓国に対して国際司法裁判所に独島問題提訴以外にも追加対応策の検討に入った。 韓-中修交20周年(8月24日)と中-日修交40周年(9月28日)を控えた今夏、民間人の民族主義的指向に右派政界が結合して東アジアは文字どおり激浪の中に置かれた。

  19日午前7時30分、日本右翼人士10人が日章旗をひるがえして尖閣諸島の主島である魚釣島に上陸した。 上陸した人々の中には東京都議会議員など地方議会議員2名が含まれていた。

  日本政府は彼らの島への上陸を許可しなかったが、彼らは島付近の海上で慰霊祭を行うと明らかにした‘日本の領土を守るため行動する議員連盟' (会長・山谷えり子自民党参院議員) 所属与野党議員8人など150人の一行に混じって船に乗り島付近に着いたが泳いで島に上陸した。

  中国は駐中日本大使を呼び強く抗議した。 泰剛外交部スポークスマンは「日本右翼勢力の不法行為は中国の領土主権を侵したこと」とし「外交部の責任者がすでに駐中日本大使と厳正に交渉し強烈に抗議して、日本が中国領土主権を傷つける行動を中断するよう要求した」と話した。 尖閣諸島は去る1週間、中国と台湾、日本の国旗がかわるがわる翻って東アジアの激動の象徴になった。

  日本政府はこの島に上陸した香港と中国などの釣魚島守護活動家14人を去る17日、事態の2日後に速かに‘強制送還’形式で解放したが、中国では反日感情が急激に広がっている。 日本右翼の上陸が知らされると19日には杭州・深センなど中国各地の大都市で大規模反日デモが起きた。 強制送還された香港デモ隊は10月に再び尖閣に上陸すると明らかにした。

  今年初め、専門家たちと外交関係者たちは冷戦の枠組みを抜け出した歴史の象徴である韓-中修交20周年と中-日修交40周年をむかえ、今年を東アジア各国の協力強化を議論する基点としてみようという雰囲気が歴然だった。 だが、期待とは正反対に東アジアは領土紛争と民族主義の炎に包まれている。

  李明博大統領の10日独島唐突訪問はこの夏の東アジア地形図を変えた初の契機であった。 その上、‘日王謝罪’発言と‘日本がもはや以前と同じではない’という発言が続いた。 10日間にわたり日本では右派勢力が政府の‘虚弱対応’を荒々しく批判している。 谷垣禎一 自民党総裁は「領土問題が続くのは政府が軟弱対応しているため」とし強硬な対応を注文した。 民主党内でも保守的な人物に挙げられる野田佳彦 総理はこのような右派の動きを受け継ぎ韓国に対して「不退転の決議で対処する」(17日発言)と話した。 中国で激しくなるネチズン中心の反日デモは歴史問題がその背景とはいえ、急成長した中国の地位を基に‘大中華意識’が作用しているという指摘もなされている。

  韓-日、中-日関係の火で隠れてはいるが、韓-中関係もやはり刺々しいのは同じだ。 最近、韓-中修交記念行事に参加した中国の人々は韓国の一部政治勢力がキム・ヨンファン氏拷問問題を政治化しているとし、不満を隠さなかった。 イ・ヒオク成均館(ソンギュングァン)大教授は 「大統領と政府が任期末になって過度に攻撃的に‘中国に言うべき事は言わなければならない’という態度で接近している」として「国内問題に足をとられた外交をしながら、中国、日本、北韓との外交が全て解けずにいる」と話した。 事実上3国政府が全て国内世論だけを見つめて、外交側は麻痺した状態という指摘が出ている。

  2005年盧武鉉大統領の‘東北アジア均衡者’論、2009年鳩山由紀夫日本総理の‘東北アジア重視外交’のように、わずか数年前に東北アジア共同体論を巡って活発だった議論は2012年夏、道を見失った。

北京、東京/パク・ミンヒ、チョン・ナムグ特派員 minggu@hani.co.kr

原文: 訳J.S