原文入力:2012/07/24 15:02(1360字)
世話を受けられない児童100万人
両親がいない時間帯 性犯罪増加
小都市 公共機関の役割果たせず
外国では低学年送迎義務化も
社会から保護されなければならない子供たちが反対に犯罪の犠牲になっている。 特に脆弱階層の子供たちが各種性犯罪の標的になっている。 慶南(キョンナム)、統営(トンヨン)の小さな村に暮らしていたハン・某(10)さんは貧しい環境で育った。 生計に忙しい家族はハンさんを十分に世話するのは難しかった。
パク・ヒョンミン韓国刑事政策研究院研究委員は「低所得層が密集した地域に性犯罪者らが集まり、彼らが自身より弱い対象を探す結果、低所得層の子供たちが犯罪にしばしば露出している」と話した。 最近数年間に発生した児童性暴行・拉致・殺害は概して多世帯住宅や都市郊外、農家など庶民層の居住地域で起きた。 両親や地域社会の世話がおろそかな地域だ。
2010年に釜山で拉致された女子中学生イ・某(当時13才)さんは、沙上区(ササング)、徳浦洞(トクポドン)の再開発地区の多世帯住宅に暮らしていた。 2008年大邱(テグ)達城郡(タルソングン)の小学生ホ・某(当時11才)さんは郊外の農家に暮らしていて拉致された。 京畿道(キョンギド)、安養市(アンヤンシ)のヘジン・イェスル(当時12才)さんは2007年に多世帯住宅付近の大通りで、ソウル、龍山(ヨンサン)のホ・某(当時11才)さんは2006年に都心の在来市場路地で失踪した。
2008年‘韓国児童青少年総合実態調査’によれば、世話する人がいない状態にある児童は計102万5600人に及ぶ。 保健福祉部統計を見れば、昨年中央児童保護専門機関に受けつけられた放任児童事例は1783件で、2001年(672件)に比べて3倍程に増えた。 貧困化とかみ合わさった家族解体が急速進行されながら放任される子供たちも増加しているということだ。 放任される子供たちは性犯罪にそっくり露出する。 2008年国家青少年委員会が13才未満の児童を対象にした性犯罪2800件余りを分析した結果、犯罪が最も多く発生する時刻は下校後に両親が家に帰ってくるまでの空白時間である午後2~5時で、計819件(29.3%)が発生していた。
結局、児童対象性犯罪を減らすには、脆弱階層の子供を含むすべての子供たちを全社会的に守って保護する‘世話ネットワーク’が必要だということが専門家たちの指摘だ。 ペク・ミスン韓国性暴行相談所長は「低学年児童の登下校の際におとなが送迎することが義務化された外国のように、わが国も放課前後の子供を地域社会が世話するシステムを強化しなければならない」と話した。 ファン・スンヨン慶煕(キョンヒ)大社会学科教授は 「脆弱な低所得層の子供たちを保護することは地域社会次元では限界があるので、政府が子供たちの安全網を強化しなければならない」と話した。 イ・ギョンミ記者 kmlee@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/543954.html 訳J.S