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韓-日協定 叱責ばかり…責任負わない李大統領

原文入力:2012/07/02 19:01(1520字)

←李明博大統領. 大統領府カメラマン団.

"世論収斂なしに処理する問題ではなかった"
謝罪も引責もなくあやふやに‘後出し発言’
外交部 "私たちが判断したこと" 大統領府 庇護

 李明博大統領が2日、韓-日軍事秘密情報保護協定(韓-日軍事情報協定)の閣僚会議非公開処理過程などを叱責した。 しかし国民の大きな反発を招いた事案に1週間後になって言及し、謝罪や遺憾も表明せずに政界の責任者引責要求も無視して、責任回避性発言ではないかという批判が出ている。

 李大統領はこの日午前、首席秘書官会議で「この協定はすでにロシアをはじめとする24ヶ国と締結したし、今後中国とも締結が必要な国家的に役に立つ協定」としつつ「緊急案件として閣僚会議に上程するなど十分な世論収斂過程を経ずに処理する問題ではなかった」と叱責したとパク・ジョンハ大統領府報道官が伝えた。 パク スポークスマンは李大統領が「国会と国民に協定内容を詳しく公開し説明して、誤解がないよう措置しなさい」と指示したと話した。

 政府が閣僚会議で協定を非公開処理した6月26日以後に出てきた李大統領の初の公開発言だ。 しかし国民的な反発で協定が留保された後に出てきた‘後出し発言’の性格が濃厚だ。 また、国政の最高責任者として最小限の責任表明もなしに、実務者を叱責するだけの内容だ。 チョン・ビョンホン民主統合党議員は「李明博大統領は‘叱責’でこの状況を抜け出そうとする姑息なやり方を中断しなければならない」として「叱責に先立ち事実関係を明確にして、大統領が裁可をしたとすれば対国民謝罪をし、裁可しなかったとすれば責任がある外交安保ラインを解任しなければならない」と指摘した。

 しかし大統領府と外交通商部はいっせいに李大統領援護に乗り出した。 パク・ジョンハ大統領府報道官は「李大統領が(中南米)歴訪期間中に閣僚会議議決前に報告を受けたが、具体的進行手続きの報告を受けることはなかった」と話した。 李大統領は6月17~27日に南米4ヶ国を歴訪している間、チョン・ヨンウ大統領府外交安保首席から「韓国・日本両国が閣僚会議議決など国内手順を踏んで6月29日に協定に署名する」とだけ報告を受けて、閣僚会議で非公開で協定を議決した事実は知りえなかったという意だ。 責任者引責要求についてもパク スポークスマンは「それに対する議論はなかった。 引責論をいう段階ではない」と言い切った。 ‘誰が推進したか’という質問には、「十分な情報がない」と答を避けた。 問題を間違って処理したことに対して厳重な叱責はあったが、誰がどのようになにを間違えたのかは確かめてみもせず、責任を問うつもりもないということだ。

 外交通商部ではキム・ソンファン長官が直接立った。 キム長官は記者懇談会を自ら要望して「今回のことは外交部が判断して行ったこと」と話した。 前日、政府高位当局者が「大統領府がしろと言ってしたこと」と話して‘大統領府責任論’を提起するや緊急鎮火に乗り出したのだ。 キム長官は 「実務的処理を円滑にできなくて申し訳ない。 間違ったことを認める」と話した。 しかし外交長官辞退論に対しては「(政界で協定内容を)正式検討すると言われているので検討結果を見て判断する」とし事実上辞退を拒否した。

パク・ビョンス先任記者、アン・チャンヒョン記者 suh@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/540594.html 訳J.S