原文入力:2012/06/21 22:44(1351字)
ソウル市、すべての住民に賃貸アパート提供
働き口創出施設も作る計画
都市計画委 可決・・・2016年末 完工
20年以上も経た古びた板張りの粗末な家とビニールハウスが並んでいるソウル最大の貧民村であるソウル江南区(カンナムグ)開浦洞(ケポドン)九龍(クリョン)マウルが「公営開発」方式で開発される。
ソウル市は20日に開かれた都市計画委員会で九龍マウル都市開発区域(28万6929㎡)指定案を、今後開発計画を樹立する際に働き口を創出できる医療、研究など用途を具体化する条件で可決したと21日明らかにした。 都市計画委員会では当初立案された27万9085㎡に調査から抜け落ちた地域7844㎡を追加し、28万6929㎡にわたり都市開発を推進すると修正した。
市は九龍マウルに居住する1242世帯、2530人の住民が、100%現地に再定着できるように賃貸アパート1250世帯を建設する。 基礎生活受給者には永久賃貸アパート、残りの世帯には公共賃貸アパートを提供する計画だ。
市は九龍マウル開発は市の公企業であるSH公社が主導する公営開発として推進し、全住民が現地に再定着できるよう関連賃貸料、賃貸保証金を安くするなど関連規定を変えたと明らかにした。
一部の住民が主張してきた民営開発についてイ・ジェウォン ソウル市都市計画局長は「開発利益の私有化にともなう特典論議がおきる可能性があり、事業が振るわない場合、現地居住民の住居対策不備により社会問題が生じる恐れがある」として「今回の都市計画委員会でSH公社を事業施行者に指定して公営開発事業方式を確定した」と話した。 これまで地価の高い江南に位置した九龍マウルの開発方式を巡り、SH公社が主導する公営開発の主張と民間企業が主導する民営開発の主張が対立していた。
九龍マウルには開発計画樹立段階で公募を通じて開発方式に関するアイディアを集める開発計画公募制が適用される。 賃貸住宅1250世帯の建設に必要な用地の他には公募を通じて開発計画を樹立することになる。 市は区域全体をアパート団地として建設する方式は止め、働き口創出施設または、医療支援団地などを誘致する方針だ。
円滑な事業進行および葛藤解消のために住民、土地所有者、専門家などで協議体を設けて運営する。 市は土地補償計画、移住対策などをつくってから今年下半期に開発計画公募などを進め、来年上半期に開発計画を確定し2016年末までに事業を完了する計画だ。
九龍マウルは20余年前から都心開発で押し出され、行き場のなくなった人々が一人二人と集まって形成された集団貧民村で、火災や洪水など自然災害に脆弱で汚水・廃水、ゴミなどの処理施設が劣悪だった。 九龍マウルの板張りの粗末な家は近くの道谷洞(トゴクトン)のタワーパレスのような高価な商店住宅複合施設と対比され、両極化の象徴のようになった。
クォン・ヒョクチョル記者 nura@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/539075.html 訳A.K