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パク・チウォン 連日‘朴槿恵たたき’… "自分しか悪役やる人はいない"

原文入力:2012/05/31 22:36(2706字)

←"キム・ジェチョル特恵疑惑 舞踊家、李大統領と一緒に写真" /パク・チウォン民主統合党非常対策委員長(右側)が31日午前、国会で開かれた高位政策会議でキム・ジェチョル文化放送社長が仕事を集中割当するなど特恵疑惑をかもしている舞踊家チョン・某氏が李明博大統領の2008年4月日本訪問の際に一緒に撮った写真を掲げて見せている。 パク委員長は時が来れば内容を公開すると話した。 イ・ジョンウ先任記者 woo@hani.co.kr

情報力を誇示し側近・家族など‘弱い環’を攻撃
31日には "独裁者のお父さんに何を習ったか"
"私も負担を感じるが党では私の口だけを見ている"

 パク・チウォン民主統合党非常対策委員長は31日にも確実に与党の有力大統領候補である朴槿恵 前セヌリ党非常対策委員長を狙った。 パク委員長はこの日午前、国会で開かれた高位政策会議で「インドを起こしたインディラ・ガンジー首相は小学校4年生の時から独立運動をしていた父親のネール総理が送った手紙で歴史教育を受けた」として「朴槿恵 前非常対策委員長は独裁者の朴正熙大統領から何を見て習ったのかを一度考える時になった」と話した。 ‘独裁者の娘=朴槿恵’を浮彫りにするために‘独立活動家の娘=ガンジー首相’を引いてきたものと見られる。

 パク委員長はこの日、朴前委員長の義妹であるソ・ヒャンヒ弁護士もすかさず俎上に上げた。 彼は 「‘達磨はなぜ東へ行ったのか’は映画で見たが、ソ・ヒャンヒ弁護士が香港へ行く理由は何か真に興味深い」と話した。三和(サムファ)貯蓄銀行で2年間顧問弁護士として仕事をしたソ弁護士の出国に対する問題提起であるわけだ。

 朴槿恵 前委員長に対するパク・チウォン委員長の‘標的攻勢’は去る18日から始まった。 パク委員長はこの日、光州(クァンジュ)で開かれた非常対策委会議で「朴前委員長がパク・テギュ(釜山貯蓄銀行ロビイスト)氏と数回会ったが、貯蓄銀行ロビーにどんな作用をしたのか疑惑を明らかにしなければならない」として朴前委員長の釜山貯蓄銀行ロビー関与疑惑を公式に提起した。 以後、彼は朴前委員長周辺の元老グループである‘7人会’(キム・ヨンファン、チェ・ビョンヨル、キム・ヨンガプ、キム・キチュン、カン・チャンヒ、ヒョン・キョンデ、アン・ビョンフン)問題、朴前委員長の私的組織である‘希望フォーラム’の不法選挙運動疑惑、親朴系の党職および国会職一人占め問題など連日火ぶたを切っている。 ある時は朴前委員長に直接触れ、またある時は側近を切り、またある時には家族を引き込む。 絢爛たる攻撃だ。

 民主党のある再選議員は31日 「政界にパク・チウォン委員長だけが見える」と話した。 実際、朴槿恵 前委員長側はパク委員長の攻勢を無視するとしながらもいちいち対応している。朴前委員長が去る21日パク・テギュ氏の疑惑を提起したことと関連して検察に名誉毀損の疑いで告訴した。 また、キム・ヨンファン、キム・ヨンガプ前議員、チョン・ウテク最高委員らが "行儀が悪い" 、"元祖従北" というなど、パク委員長を攻撃している。 ‘パク・チウォン 対 朴槿恵’が争う様相にになった。 セヌリ党のある親朴系議員は「パク・チウォンは‘政治’をしているのに、私たちがまともに対応を出来ずにいる」として「‘パク・チウォン フレーム’に引きずられている感じ」と話した。

 パク・チウォン委員長が政治ゲームを行うのは、朴槿恵独走体制を揺さぶってみるというそれなりの大統領選挙戦略が敷かれているものと見られる。 パク委員長はこの日「大統領選挙が200日余り先に迫ったが、朴槿恵独走様相に変化が見られない」として「形勢を変えるためには先頭走者を攻撃して現状態に亀裂を起こす方法しかないのではないか」と話した。 野党の戦略家であるある前議員も「7人会やソ・ヒャンヒ弁護士など、朴前委員長の周辺人物に対する検証は国民に訴える力がある」として「相手方の弱い環を打ってこそチャンスが生まれる」と話した。

 ところでなぜ現在民主党の院内代表兼非常対策委員長として党を代表するパク委員長自身が直接先鋒を担いで出たのだろうか? 主要政党の指導者が相手党の有力な大統領候補に対して直接検証の刀の柄を握るのは類例が少ない。 それだけに政治的負担も少なくない。 朴槿恵前委員長側では「党の副報道担当者が立ち上がってこのようにするなら理解できるが、党代表が相手党候補を連日標的にして攻撃するのは基本礼儀に外れるだけでなく政治を後退させる」(イ・ジョンヒョン前議員)と逆攻勢している。

 パク・チウォン委員長はこの日<ハンギョレ>との通話で「朴前委員長支持層が私に対し途方もなく謀略を巡らせているが、私は大統領選挙に出ないので失うものはない」と話した。 その一方で「私にとっても負担だ。しかし(党では)私の口だけを見ている。 今、党にこのような悪役をする人がいない」と話した。

 パク・チウォン委員長が野党情報通としての存在感を示そうとしているのではないかという分析もある。 民主党の首都圏再選議員は「過去に国政を運営しながら情報を扱った経験があるパク委員長に情報が集まる」として「これを加工して活用することによって情報をさらに集める効果がある」と話した。 実際、パク・テギュ氏と関連してパク委員長はこの日「確実な証言を2人の有名人から聞いた」として「いつかはこれを明らかにすることもできる」と話した。 パク委員長は18代国会でも自分だけの情報を利用してチョン・ソングァン検察総長候補者とキム・テホ国務総理候補者などを落馬させた経歴がある。

 だが、パク委員長の相次ぐ攻勢が野党の大統領選挙街道にはそれほど役立たないという憂慮も野党圏から用心深く出てきている。 ソウルのある民主党議員は「相手候補を攻撃しても緩急を調節して戦略的にしなければならないのに、今はとても性急だという感じがする」として「独裁者の娘という批判は‘未来’を話す場ではそれほど効かない。 決定的な検証を準備しているものの今は民生と関連した政策を国民に提示し得点することが重要だ」 と話した。

キム・ジョンチョル先任記者 phillkim@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/535539.html 訳J.S