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‘盧武鉉 3周忌’控えて 爆弾発言…検察、なぜ流した?

原文入力:2012/05/20 20:58(2425字)

←ノ・ゴンピョン(70)氏

‘ノ・ゴンピョン氏秘密資金疑惑’中途半端な公開
‘多額の金銭’最小限の事実もあてがえず
"捜査ではなく確認段階" という検察
‘盧武鉉3周忌’控えて爆弾発言
口座の主人として名指しされたパク・某氏
"秘密資金管理? 本当にそうだったら首を切れ"
民主党 "イ・サンドク疑惑 防御膜を張ったか"

 盧武鉉前大統領逝去3周忌を5日後に控えた去る18日、検察は盧前大統領の兄コンピョン(70)氏周辺人物の口座に数百億ウォン台の多額の金銭が行き来した事実を新たに発見したと明らかにした。 その一方で「コンピョン氏の資金管理人と推定される人のもの」とするだけで、誰のどんな性格の金銭なのかは明確に説明しなかった。 そのためコンピョン氏やその周辺人物の不正資金であるだろうとか大統領選挙資金の残金だろう等の推測と疑いがふくらんでいる。

 検察自ら‘確認段階’に過ぎないとしながらも、このような内容を盧前大統領の逝去追悼日を目前にした時点で記者懇談会で‘流した’背景をめぐってまた別の疑いが起きている。

■ 数百億ウォン多額の金銭、誰のもの? 何の金?

 イ・ジュンミョン昌原(チャンウォン)地検次長検事は18日午前、自身の執務室で出入り記者らと会った席で 「ノ・ゴンピョン氏の資金追跡をして数百億ウォン台の多額の金銭が行き来した盧氏関連口座を新たに発見した」と話した。 昌原地検特捜部(部長 キム・ギヒョン)が弁護士法違反の疑いと業務上横領の疑いでコンピョン氏を二度にわたり召還調査した結果を説明する脈絡だった。

 イ次長検事は‘コンピョン氏の資金管理人のもの’と推定されるとしながらもそれが誰なのかは話さなかった。 ノ・ゴンピョン氏は直ちに「突拍子もない話」と反発した。 コンピョン氏の弁護人であるチョン・ジェソン弁護士も20日<ハンギョレ>との通話で「今までノ・ゴンピョン氏が検察調査を受けたのが何度もあるのに、今になって数百億ウォン台の多額の金銭が発見されたとすれば今まで検察がまともに捜査しなかったという話にしかならない」と話した。





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 一部言論が‘コンピョン氏の資金管理人’と名指しした廃棄物処理業者社長パク・某(57)氏は<ハンギョレ>に「もし私がノ・ゴンピョン氏の秘密資金を管理したとすれば、私の首を切っても良い」と声を荒げ、自身を名指した言論を告発すると憤慨した。

 多額の金銭の性格についてイ検事補は「盧前大統領を利用する周囲の悪い人々のために起きたこと」であり「盧前大統領とその方の子供もことは全く出てこない」と話し、‘利権を狙った周辺人物のロビー性資金’であることを暗示した。

 これに対しパク氏は「1年の売り上げが150億~200億ウォン程の事業をしているので、口座には金が行き来するが、コンピョン氏と金銭をやりとりしたことは一切ない」として「以前にもコンピョン氏不正疑惑と関連して国税庁・最高検察庁の調査を受けたが、何の問題もなかった」と反論した。 チョン・ジェソン弁護士は「コンピョン氏は2008年12月に拘束され全てのことを調査されたし、その時に全財産をはたいて20億ウォン近い罰金と追徴金を課されたのに何のお金が残っているか」と言い切った。

 したがってこの金が事業目的で取り引きされた金であるとか、大統領選挙資金の残金である可能性があるとかいう推測と論難だけが広がっている。

■発表時点・方式に疑問

 イ次長検事が「捜査ではなく確認段階」と言いながらも論難を起こす敏感な多額の金銭があるという言葉を流した時点と方式を巡り、"不適切だ" という批判と共に疑惑が提起されている。

 去る18日は盧前大統領逝去日を控えて19~20日には全国各地で盧前大統領追慕行事を控えた時であった。 盧前大統領の周辺人物の不正疑惑を流すことによって追慕熱気を鎮めようとしたのではないかという指摘が出る理由だ。 イ次長検事は「これ以上、芳しくないことが生じなければ良いが、疑わしい口座の流れは確認せざるをえない」として、各種推定を可能にする発言をした。

 パク・ヨンジン民主統合党スポークスマンは20日論評して「李明博大統領の兄イ・サンドク議員に対する捜査と処罰要求が高まって、李明博政権と検察がノ・ゴンピョン氏関連大型疑惑を放ち、防御膜を張ろうとしているのではないかという疑いのまなざしを送っている」して‘捜査もせず令状もなしで疑惑だけをならべる政治検察’ではないかと指摘した。

 検察内外でも発表時点と方式を巡り批判が出てきた。 地方検察庁のある検事は「全国民の関心が注がれている事案で、国民の知る権利などを考慮して簡略なブリーフィングをすることはあるだろうが、その場合は最小限の事項を正確に公開することが原則」とし、「虚偽・誇張が介入したとすれば十分に非難される可能性がある」と話した。

 検察幹部出身のある弁護士は「部長検事や一線検事が英雄心理で事件について話をすることはあるだろうが、捜査が終わってもいない状況で地検広報官である次長検事が被疑事実を公表するのは非常に不適切だ」として「不必要な発言でかえって捜査に混同を与え疑惑を膨らませた」と批判した。

 イ次長検事の発言前までには、数百億ウォン台の多額金銭が行き来したコンピョン氏関連口座が発見されたという事実は検察首脳部にも報告されていなかったことが分かった。 昌原/チェ・サンウォン記者、ファン・チュンファ、ソンチェ・ギョンファ記者 csw@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/533711.html 訳J.S