原文入力:2012/04/25 11:49(2014字)
カリフォルニアの牧場で‘狂牛病’確認…4回目
農林水産部 "モニタリングする" とだけ明らかに
米国の乳牛から6年ぶりに狂牛病が発病したにも拘らず、わが国政府は米国産牛肉に対する検疫中断や輸入中断などの措置の代わりに米国産牛肉に対するモニタリングを強化する措置を取っているだけだ。 去る2008年6月、韓国と米国が結んだ牛肉追加交渉結果により狂牛病が発病すれば即座に米国産牛肉の輸入を中断する権利がわが政府にあるにも拘らず、消極的対応という批判が出ている。
米国農務部は24日(現地時間)カリフォルニア州中部地方の牧場で飼育された乳牛一頭から牛海綿状脳症(BSE)が確認されたと明らかにした。 米国でいわゆる‘狂牛病’と知られた牛BSEが確認されたことは今回が4回目だ。 農務部はこの日声明で「問題の乳牛の死体は州当局が管理しており、すぐに廃棄処分する」とし「市中消費者用に屠殺されたわけではなく、牛乳はBSEを感染させないために人に危険を及ぼす可能性はない」と明らかにした。
また、米農務部は「今回のBSE確認は世界動物保健機構(OIE)が指定した米国の狂牛病清浄国地位に影響を与えない」としながら「結果的にこれは米国の牛肉貿易に影響を及ぼさない」と強調した。
しかしブルームバーグ通信は25日、韓国農林水産食品部官僚の話を引用して 「韓国政府が米国産牛肉に対する検査手続きを中断することにした」と報道した。 韓国政府が米国産牛肉で問題が生じた場合に取れる1段階措置に言及したのだ。 検疫中断は現在、運送中や山積された米国産牛肉に対する検疫を行わないことで、米国産牛肉で問題が発生した時に下される1段階措置だ。 米国産牛肉は検疫施行場で衛生有無を検査した後に合格した物量だけが通関を経て国内に流通するが、検疫自体が中断されるために事実上米国牛肉の市中流通は暫定的に中断される。
しかし農林水産食品部はブルームバーグ報道を否認した。 農林部はこの日午前に出した報道資料で「米国側にBSE発生と関連した状況を把握中」としながら「家畜伝染病予防法令と米国産牛肉輸入衛生条件などを考慮して必要な措置を早急に取る予定であり、米国のBSE発生状況に関し持続的にモニタリングする」と明らかにした。
農食品部はまた「我が国に輸入された米国産牛肉は30ヶ月齢未満の牛から生産されており、屠殺過程で特定危険物質(SRM)が除去された牛肉だけが輸入されている」として「今回発生したBSEとは直接的な関連性はない」と説明した。 予想した検疫中断や輸入中断などの措置は行わず、市中に流通する米国牛肉の安全性だけを強調したのだ。
しかし、去る2008年に韓国と米国の間で締結した米国産牛肉追加協議により米国で狂牛病が発病する場合、直ちに米国産牛肉の輸入を中断できるという主張が提起された。
パク・ジュソン国会外交通商統一委員会委員はこの日報道資料を出して「去る2008年6月米国産牛肉追加交渉の結果、米国産牛肉輸入衛生条件付則6項により我が国は米国で狂牛病が追加確認された場合、米国産牛肉の輸入を中断できる」として「これは100万市民のロウソクのあかりが守った我が国の‘検疫主権’」と強調した。
実際、韓国と米国が2008年6月に結んだ牛肉関連追加交渉を見れば、わが政府が‘GATT第20条およびWTO関連協定により健康および安全上の危険から韓国国民を保護するために輸入中断など必要な措置を取る権利がある’を輸入衛生条件付則に明示した。 これに伴い、米国で狂牛病が追加確認された場合、ひとまず米国産牛肉の輸入を中断でき、米国が狂牛病(BSE)清浄国地位に否定的な変動があれば持続的に輸入中断できるようになっている。
農食品部関係者は「米国で発生したBSEが飼料によって発生したのか、自然的に発生したのか、月齢がどうなのかを総合的に私たちが直接把握し早急に決定を下す」としながら「検疫中断有無を検討している」と明らかにした。
この関係者は顔色伺いという批判に対して「外信報道だけを持って措置を取るのはあまりに性急であり、政府が決めるには情報が大きく制約されている」として「国民の健康に害が無いようにすることが優先という立場には変わりない」と話した。
一方、昨年全世界で確認された狂牛病事例は計29件で、米国では去る2006年3月以後6年ぶりに再び狂牛病が発見された。
クォン・オソン、パク・ジョンチャン記者 pjc@hani.co.kr
原文: 訳J.S