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三星(サムスン)半導体労働者 また…天国へ 父親 労災申請

原文入力:2012/03/06 21:01(1604字)

←半導体労働者の健康と人権守り‘パンオルリム’会員たちと被害家族たちが6日午前、ソウル、光化門(クァンファムン)広場で三星半導体で仕事をした後に乳癌にかかり三日前に亡くなったキム・トウン氏(左から二番目 霊前写真)等、被害者の遺影を持って立っている。シン・ソヨン記者 viator@hani.co.kr

‘悲しみを加えた’ファン・ユミ氏5周忌
乳癌闘病中に世を去ったキム・トウン氏
4年9ヶ月間 器興(キフン)工場で勤務
パンオルリム、キム氏に代わって労災申請
"同じ工場で6人も乳癌"
‘職業病 責任追及’1人示威

 "この世で誰が乳癌で労災申請に関心を持ちますか。故ファン・ユミ氏の5周忌追慕日である6日、その時に申請してこそ少しでも関心を持たれる…。そのように申請を先送りしてきたことが悔やまれます。"

 来る春を妬むような冷たい風雨が吹きつけた6日、半導体労働者の健康と人権守り‘パンオルリム’の活動家イ・ジョンナン労務士はソウル、鍾路区(チョンノグ)、光化門(クァンファムン)広場で3日前に突然天国に逝ったキム・トウン(35)氏を涙で追慕した。二人の子供の母であり乳癌末期患者であったキム氏は昨年末からパンオルリムと共に勤労福祉公団に出す労災申請を準備してきた。イ労務士は故人に代わってこの日、予定通りに労災を申請した。

 キム氏は1995年19歳で三星電子に入社して器興工場半導体生産ラインで働くことになる。2000年に結婚して会社を辞めた。 その後、光州(クァンジュ)広域市で夫と共に小さなマートを営んでいた彼女は3年前に乳癌3期の診断を受けた。闘病生活は苦痛だった。ギリギリの暮らしのために高価な坑癌注射を打つことができない時もあった。キム氏の主治医は所見書で「乳癌発生後、臨床症状発現までは数年以上が必要という点を勘案する時、1995~2000年の三星電子での勤務条件(放射線露出・化学物質接触など-患者陳述によるもの)と乳癌発生の間には少なくとも因果関係があると思われる」という意見を明らかにした。

 イ労務士は「今回の労災申請を準備しながら色々な資料を探してみたところ、放射線は乳癌発癌要因だった」として「スウェーデン・フィンランドなどでは夜間労働を伴う交代勤務が乳癌を誘発すると分析されており、労災が認められたケースがある」と説明した。パンオルリム側はキム氏の他にも6人が同じ工場で働いた後に乳癌を病んでおり、この内2人は命を失ったと明らかにした。 キム氏を含め半導体・電子産業関連労災申請をした人々は計23人だ。22件の内、審議係留中の4件を除く18件は全て不承認処分を受けた。 昨年6月ソウル行政法院は白血病で亡くなった三星電子器興工場半導体生産ライン労働者ファン・ユミ、イ・スギョン氏に対して業務上災害を認めたが、勤労福祉公団はこれに従わずに控訴した状態だ。

 去る2007年‘三星白血病問題’を初めて公論化させた故ファン・ユミ氏の父親、ファン・サンギ(58)氏はこの日、政府を相手に半導体・電子産業関連職業病責任追及1人示威の初走者として立った。光化門広場で行われるこの示威は31日まで続く。「ユミが亡くなって5年が過ぎたが、まだ問題解決できません。三星の人々との対話も一度もできませんでした。政府の人々にしても同じことです。私たちはこれ以上死ぬわけにはいきません。この問題をはやく解決して下さい。」ファン氏がキム・トウン氏遺族の代わりに伝えた追慕の言葉だ。

パク・ヒョンジョン記者 saram@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/522322.html 訳J.S