原文入力:2012/02/12 19:27(2118字)
←再任用脱落 ソ・ギホ判事
去る10日、最高裁から判事再任用脱落通知を受けたソ・ギホ(42・写真)ソウル北部地裁判事はその日の夜、ソウル、方背洞(パンベドン)のある飲食店で<ハンギョレ>記者と会い、「私の再任審査過程を通じて最高裁が法と原則を守らない姿が暴露されたと考える。 慣行という名の下に法と原則を守らない裁判所に問題提起をして、これを変えるつもり」と明らかにした。 彼は「今後、判事は裁判所長の主観的評価をいつも心配しながら生きることになった」として「これを放っておけば、人々は裁判所を‘折れた裁判所’と評価し続けるだろう」と話した。
再採用脱落通知前夜、ソ判事が睡眠をほとんど眠れなかったために、とても疲れている状態なので12日に電話で追加インタビューを進めた。
ソ判事は再任用脱落の理由について「裁判所が具体的な理由を提示しなかったと考え、社会関係網サービス(SNS)を通した発言とシン・ヨンチョル最高裁判事のろうそくデモ介入事態の時に積極的に抗議した前歴が影響を及ぼしたと考える他はない」と話した。彼は自身の勤務成績と関連して「客観的な統計上は平均」と主張した。 10年間に5回の‘下’評価を受けたことについては「2006~2007年、2009~2011年に‘下’を受けたものと推測される」として「2006~2007年には部長判事と異見が多く、2009年からは‘シン・ヨンチョル事態’に積極的に介入し裁判所長に嫌われていたようだ」と話した。 彼は 「2011年にはSNS活動のために更に嫌われていたようだ」と付け加えた。
ソ判事は再任用脱落を全く受け入れることはできず、弁護団を設けて必ず法的対応をすると明らかにした。 彼は裁判所の現行勤務評定制度に対して「評価項目中、法的思考力や誠実さ、均衡感、清廉度などは全て主観的評価」として、気に入らない判事を追い出すために悪用されうるという点を指摘した。 彼は「企業らのようにトップダウン式評価とボトムアップ式評価を同時に行い、評定権者に対する評価も同時に成されなければならない。 また、評価結果を毎年公開し該当判事が釈明できる手続きを作らなくてはならない」と明らかにした。
ソ判事は「この頃、人々が私を‘バカ判事’と呼んでいる。 部長判事や裁判所長との関係が具合悪くなれば、勤務評定が悪く出てくることを知りながら言いたい事をすべて言っていたので私はバカ判事であった。シン・ヨンチョル最高裁判事事態の時も適当に無賃乗車せずに、主導的に乗り出したのでバカ判事は事実」と語った。 しかし彼は「バカ判事という評価は私にとって光栄」としつつ「今後は知恵があり賢明なバカになろうと思う」と付け加えた。
ソ判事は再任用脱落の最も大きな理由として議論されているSNS活動と関連しては「SNSを通じて多くの人々と疎通しながら楽しみを感じた」として「特に一般国民の法感情を推し量ることができたことは裁判をする際に多いに役立ったので後悔は全くない」と明らかにした。 彼は「人事委員会に出席して疎明を十分に尽くしたし、人事委員も私の疎明に反論しなかった」として「このために再任不可通知文を受けて衝撃が大きかったが、周囲からとても多くの支持と激励をもらい今は回復した」と話した。
ソ・キホ判事との一問一答 「私はバカ判事であった。 しかし光栄だった」
10日夜、ソウル、方背洞のある飲食店で会ったソ・ギホ判事(42・司法研修院29期)の顔は非常に疲れているように見えた。 彼は 「前日眠れなくて3時間しか寝られなかった」と話した。 彼の再任用審査結果が通知されるだろうという言論報道に接したためだった。 結局、ソ判事はこの日再任用審査で脱落したという通知を受けた。 4行124字の通知文で彼の10年間の判事生活が強制整理された。
彼は前日まで「希望を持っていた」と話した。「裁判所は明らかに常識的である筈だと期待したし、私が再任審査から脱落するほど勤務成績が顕著に悪くなかったために疎明をきちんとすれば裁判所人事委員会が考えを変えるだろうと期待した。」
しかし結果はソ判事の願いとは違った。 彼は10日午後、裁判所内部掲示板にあげた文を通じて「衝撃を受けた」と表現した。
彼のまぶたが閉じそうで、この日は短く対話をして別れた。 具体的なインタビューは12日午前に電話でなされた。
ソ判事は「再任用結果を受け入れることはできず、弁護団を設けて法的対応をする」と明らかにした。 彼の再任審査に影響を及ぼしたと見られる社会関係網サービス(SNS)利用と関連しても「国民の法感情を知って裁判に役立てられる機会だったために少しも後悔はしていない」と付け加えた。
ホ・ジェヒョン記者 catalunia@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/518602.html 訳J.S