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最高裁、チョン・ヨンジュ前KBS社長 背任容疑 無罪確定

原文入力:2012/01/12 14:21(1186字)
キム・ジョンピル記者

"KBSの利益に反する調整したとは見られない" 判決
チョン前社長 "裁判所が政治検察を審判…チェ・シジュン辞退すべき"

←チョン・ヨンジュ言論人

 最高裁2部(主審 ヤン・チャンス最高裁判事)は12日、税金訴訟を中断し会社に損害を及ぼした容疑(特定経済犯罪加重処罰法の背任)で起訴されたチョン・ヨンジュ(66)前<韓国放送>(KBS)社長に無罪を宣告した原審を確定した。

 チョン前社長は2005年KBSが国税庁を相手に数年間繰り広げた法人税賦課取り消し訴訟で勝訴が予想されるにも関わらず、裁判所の調整勧告を受け入れ556億ウォンの払い戻しを受けて訴訟を取り下げた。 検察は同年、経営難による赤字を埋めるために訴訟を放棄することによってKBSに1892億ウォンの損失を及ぼした容疑(特定経済犯罪加重処罰法の背任)で2008年チョン前社長を不拘束起訴した。

 1・2審裁判所は「検察の公訴事実のように被告人が経営赤字による退陣圧迫から抜け出すために1審で勝訴した租税訴訟が上級審でも勝訴する可能性が大きいにも関わらずKBSの利益に反する調整を強行したとは見難い」として「裁判所で仲裁する調整の特性上、背任責任を問うことは難しく、ややもすれば裁判所が背任をほう助したという問題が提起される恐れもある」と明らかにした。

 1・2審裁判所は「何人も特定裁判の判決は予測しにくいうえに、情況上 訴訟以後に課税当局が法人税を再賦課する可能性が高いと見なければならないので、KBSが上級審で勝訴する可能性が高く税金再賦課の可能性が低いと見た検察の主張を受け入れることはできない」と説明した。

 チョン前社長は2008年、不良経営と人事専横などを理由に監査院の解任要求により理事会を経て解任され、これに対し従わず提起した行政訴訟1・2審で解任無効判決を受け現在、上告審を進行中だ。

 チョン前社長は判決直後 「わが国の社会正義のために仕事をしなければならない検察が政治検察の様相を示したことに対して、裁判所が厳重に審判をした」として「社長解任の核心的役割を果たしたチェ・シジュン放送通信委員長は責任を負って辞退しなければならない」と話した。 彼は続けて「人が動物ではないのは、恥を知っているということ」とし「検察の権力乱用が確認された以上、今回の事件を捜査した検察捜査ラインは先ず私と国民に謝らなければならない」と話した。

キム・ジョンピル記者 fermata@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/514445.html 訳J.S