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高校実習生、“よく調べもせずに派遣” 低賃金・長時間労働に傷つく

原文入力:2011/12/27 11:37(1899字)

キム・ミンギョン記者

特性化高校の生徒たちの叫び
インターン時は月給90万ウォン
夜間勤務にも手当なし

勤労基準法違反は茶飯事

小さなミスにも悪口雑言浴びせ
「学校に送り返す」と脅しまで
‘MB政府’になって保護装置 喪失
検証されていないところに就業も


 「同い年で、同じように現場実習中だったじゃないですか。他人事とは思えなかったですよ。」
京畿道(キョンギド)のある特性化高校3年生のキム・某(18)君が、起亜自動車光州(クァンジュ)工場で現場実習中に倒れた同じ年頃の生徒の消息を聞いた瞬間思ったことだ。「工場には鉄粉が飛び交っているが、その話を聞いたら私の健康も心配になりました。」

 キム君は去る9月から現場実習を始めた。 金型デザイン専攻を生かして京畿道(キョンギド)儀旺市(ウィワンシ)の金型枠組み製造工場で8時間昼・夜間で仕事をしている。 時給は4400ウォン。 最低賃金4320ウォンより80ウォン多い。ちょっと何か仕損じても悪口雑言と「学校に送りかえす」、「校長の連絡先を渡せ」等の暴言が浴びせられる。

 絶えられなくなったキム君は先月初め学校の先生に「他の所で働きたい」と話した。 しかし先生は「来年3月になったら個人就職が可能になるから、もう少しこらえてみなさい」と答えた。 ただ耐えるほかはなかった。 キム君は「先生方が先ず直接出かけて行って自分の目で確認してから会社を紹介してくれたらといい思う」と言い「悪質な働き口は学校で最初から志願させてはいけない」と話した。

 この学校のある教師は「政府と教育庁で就職率を高めろと責めるので、ひとまず生徒たちをどこにでも送り出すほかない「押し出し式就職」が進行している」と困難を訴えた。

 教育科学技術部と市・道教育庁の責め立てに、現場実習に対する最小限の指針もなく検証されてない働き口に生徒たちが追いやられているのだ。

 劣悪な勤務環境と暴言は現場の実習生が最も多く感じる困難だ。 23日会った光州(クァンジュ)のある特性化高校3年生イ・某(17)君も、去る7月末から今月22日まで、全州(チョンジュ)のある半導体工場で寄宿舎生活をしながら昼・夜間勤務をした。 午前8時30分から夕方8時30分まで六日間昼間勤務をした後三日間休み、再び六日間夕方8時30分から午前8時30分まで夜間勤務をした。 昼休みを除けば一日11時間勤務. 勤労基準法は15才以上18才未満の場合、1日の勤労時間7時間、1週間40時間を超過できないと規定している。 しかしイ君の勤務時間は法廷基準をはるかに越えていた。 結局仕事を辞めたイ君は「後輩には夜間勤務がなくて週5日だけ働く所を探してみろと必ず話してやりたい」と言った。

 教師たちは、起亜車光州(クァンジュ)工場現場実習生の事故をはじめとする最近の現場実習の様相を見て「10年前に戻ったようだ」と口をそろえる。 去る2005年にも全南(チョンナム)で現場実習に出かけてエレベータ点検作業をしていた光州(クァンジュ)特性化高校の3年生が墜落して亡くなるなど、検証されていない現場実習とそれにともなう事故は過去にも多かった。
このために2000年代初めから問題提起が続き、2006年、当時教育人的資源部が‘「現場実習運営正常化方案」を作った。 現場実習の時期と対象を制限して3年2学期の授業日数を3分の2以上終えた生徒を、アルバイト形式でなく就職が前提になった場合にだけ現場実習に送り出せるようにしたものだ。 しかしこの法案は2007年の一年間だけ適用され、2008年イ・ミョンバク政府の4・15学校自由化推進計画により“即時廃止”になった。 現在は事実上学校裁量にまかせられた状況であり、就職率圧迫とあいまって、無分別な現場実習形態が再発しているわけだ。

 ハ・インホ仁川(インチョン)女子商業高校教師は「早期就職形態の現場実習が継続する限り、生徒たちは法の保護も受けられないまま人権死角地帯に追いやられることになる」として「現場実習の問題点が10年前と同じようにあらわれた状況で、現場実習運営正常化方案のように最小限のガイドラインを作らなければならない」と指摘した。

キム・ミンギョン記者salmat@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/512016.html 訳A.K