原文入力:2011/12/25 22:40(1684字)
キム・ギュウォン記者
‘実力者’チャン・ソンテク 地位強化
党・政を越え軍部まで統制
包括的 水面下調整に注力
最側近 集団補佐体制の核
←チャン・ソンテク(左端)国防委員会副委員長が去る24日、金正恩(中央)労働党中央軍事委副委員長の錦繻山(クムスサン)記念宮殿参拝に同行した姿。彼が軍服姿で登場したのは初めてだ。軍服に大将の階級章(四角内)が付いている点から推測して、最近大将の称号を授与されたのではないかという観測が出ている。 金副委員長の左隣のリ・ヨンホ総参謀長と後列右側のキム・ヨンチョル偵察総局長は軍部内の強力な金副委員長支持勢力として知られている。 朝鮮中央テレビ/連合ニュース
チャン・ソンテク北韓国防委員会副委員長が25日<朝鮮中央テレビ>に大将の軍服を着て錦繻山記念宮殿を参拝する姿が放送され、チャン副委員長の今後の役割に関心が集まっている。
軍部出身でないチャン副委員長は公式に軍の肩書を与えられたことがない。それでも彼が軍服を着て現れたということは、金正恩労働党中央軍事委副委員長の最大の後見人としての席を確実にしたことという分析が出ている。 労働党と政府はもちろん軍まで包括して調整する地位を確保したのではないかという解釈だ。 ヤン・ムジン北韓大学院大学校教授は「後見人グループを総括する人として先軍指導、先軍政治を再確認・継承すると見なければならない」として「同時に金正恩体制を確実にするために党と政府だけでなく軍部に対する掌握にまで乗り出したと見られる」と解説した。
チャン副委員長がこの日参拝の時に金正恩副委員長を中心に軍部の最大実力者として知られたリ・ヨンホ人民軍総参謀長のすぐ横に立っていたという点も目を引く。 公式葬儀委員序列で19位であったチャン副委員長が実際の参拝では序列4位のリ総参謀長の横に立っていたということは、チャン副委員長の実質的地位を示すものという解釈が出てくる。 キム・ヨンヒョン東国(トングク)大教授は「金正恩副委員長が体制に対する内外の不安を収めるには先ず軍部を掌握することが最も急がれる」として「チャン副委員長が軍に対する影響力は小さいものの、金副委員長との関係を考慮する時には象徴的な措置と解釈できる」と話した。 金副委員長がチャン副委員長に軍にも関与できる条件を用意して党・軍最側近の集団補佐体制を構築したのではないかという分析だ。
北韓軍の階級序列は元帥-副元帥-大将-上将-中将-小将となっている。 元帥は金正日国防委員長の死亡以後、革命1世代であるリ・ウルソルだけが残ることになり、副元帥はキム・ヨンチュン人民武力部長、リ・ヨンホ総参謀長など7人だ。 論理的にはチャン副委員長の大将階級より上位階級者が少なくない。 しかし金正恩副委員長と彼の叔母キム・ギョンヒ軽工業部長も大将だ。 政府のある官僚は「北側軍体系の特性上、軍階級が絶対的意味を持つのではなく最高権力者との親密度や忠誠度などがより重要な場合もある」として「金正恩副委員長が軍を全ては統括しにくいだけにチャン・ソンテクに軍服を着せ助けを受けるという意図ではないだろうか」と話した。
しかしチャン副委員長の大将軍服に大きな政治的意味はないだろうという分析も出ている。 チョン・ソンジャン世宗(セジョン)研究所首席研究員は「チャン副委員長が軍事組織である国家安全保衛部と人民セキュリティー部を指導する位置にあり、昨年9月に大将の称号を受けたチェ・リョンヘ党秘書との公平性も考慮する必要があり、チャン副委員長に大将称号が下されたと見られる」と話した。 キム副委員長がチャン副委員長に対する配慮次元で取られた措置に過ぎないということだ。
キム・ギュウォン記者 che@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/511741.html 訳J.S