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極右を太らせるひきょうな人々【寄稿】=韓国

カン・ジュンマン|全北大学名誉教授
国民の力のチャン・ドンヒョク代表が7月7日、オリンピック公園で行われた「開票所封鎖デモ」でプラカードを掲げている。チャン代表と同党のキム・ミンス最高委員が7月8日、仁川で行われた参政権守れ集会で発言を聞いている=オンラインコミュニティーおよびスレッズより//ハンギョレ新聞社

 私は保守政党(現在は「国民の力」)がうまくいくことを願っていた。大げさな理由よりも何よりも、保守政党の立つ瀬のない湖南(ホナム=全羅道)で繰り広げられる「一党独裁」の弊害にうんざりしているからだ。地元で湖南の盟主を自負する進歩政党(現在は「共に民主党」)をけん制するという最低限の役割を果たしてくれることを切に願っていた。しかしここ30年あまり、私の願いは実現していない。

 なぜだろうか。湖南の有権者の責任なのだろうか。私は、90%は保守政党の責任だと思う。これまでの保守政党は奇妙な持病を抱えていた。その持病は次のようなパターンで表れる。比較的目覚めている指導者が現れたら、湖南で票を得るために力を尽くす。そのような努力を続けていれば、湖南の人々も心を開くだろう。しかし、そのようなことは起こり得ないようになっている。そのような努力が本格化もしないうちに妨害者が現れるからだ。その妨害者は5・18民主化運動を侮辱するなど、極右的な言動で湖南の人々を怒らせる。

 その妨害者は何らかのかたちで党に関係する人物であるため、ボールは党の指導部に投げられる。党レベルで制裁したり、強い批判のメッセージを発したりすれば済むはずだ。そうすることで、保守政党には極右の取りつく島がないことを確実に示し、災い転じて福となす機会にもできるはずだが、そうはならない。ぐずぐずしたり沈黙したりすることで、保守政党は関わってはならない集団だという湖南の人々の考えを強めてしまう。

 保守政党はなぜああなのか。理解に努めてみよう。政党がイデオロギー的に未分化であるため、韓国の保守政党には極右がかなり混ざっている。保守政党は部族的な輩で固まっており、「正義」よりも「義理」を掲げるヤクザ的な性格が濃い。このかん保守政党で繰り広げられてきた大きな「裏切り騒動」を思い返せば、容易にうなずけるはずだ。違法な戒厳に同意していないにもかかわらず、それを犯した尹錫悦(ユン・ソクヨル)の精神錯乱を防ぐどころか、「あ、あ」と言っているうちに巻き込まれ、今は拘置所に送られ身を滅ぼした者たちがいる。彼らこそ、保守政党文化のそのような根深い病弊を身をもって雄弁に語った証人たちだ。

 極右とは何か。韓国の極右勢力の研究を続けてきた中央大学社会学科教授のシン・ジヌクは、「保守が少し過激になったものが極右だというふうに誤解しやすいが、理念やイデオロギーにおいてその2つは原則的に区別される」、「過激主義の中でも特に極右は、平等の価値を否定するという性格が最も強い。階層、性別、人種とは関係なしに普遍的基本権を保障すべきだという声に、激しい抵抗と憎悪を示す」と説明する。もう少し具体的にみてみよう。

 シン・ジヌクは極右の様々なタイプと基準を示しているが、現在の国民の力で誰が極右かについては、次の1つの基準だけで判断しても問題ないと思われる。それはまさに「自分が憎んでいる政党や社会集団をなくすためには、民主主義を停止させることもありうる(戒厳擁護)」と考えているというものだ。国民の力の指導部や強硬な支持者の中には、戒厳擁護論者が多い。違法行為を犯さないなら彼らの政治的自由も尊重されるべきだが、問題は、1つの政党の中で彼らと同居してもよいと考えている多数の戒厳反対論者の方だ。

 極右は保守ではないという視点からみて、そのような同居に問題はないのだろうか。戒厳と尹錫悦に対する考え方の違いから、基本的な政治的対話すらできないはずだが、既存の同居体制を維持して何をしようというのだろうか。戒厳擁護論者たちが党代表職さえ放棄してくれれば共存しても問題はなく、むしろ彼らを積極的に受け入れるべきだと主張する反対論者も少なくない。尹錫悦の違法戒厳は災厄だったが、保守政党内の極右勢力に別の道を歩ませる絶好の機会でもあった。その機会さえも台無しにして、国民の力をいつか極右化しうる潜在的な極右政党にするつもりなのか。

 戒厳擁護論者でないにもかかわらず、そのような奇妙な同居体制を維持しようとしている政治家たちは、極右を太らせる卑怯(ひきょう)者たちだ。単に極右の助けを借りて権力を握ろうという下心があってのことなら、それは卑怯であるだけでなく醜い。党内の極右勢力には、大きく羽ばたく極右政党として独立する機会を与えよ。もし極右が年間数百億ウォンの政党補助金(昨年は国民の力459億、民主党500億)欲しさに独立しないと主張したら、いっそのことそれをなくす改革に取り組め。強硬な党員が左右する巨大政党に、なぜ国民の税金を使わなければならないのか。今、巨大政党をどん欲な利益集団へと堕落させ、「政党の終えん」を促している主犯は、貧困ではなく豊かさである。

//ハンギョレ新聞社

カン・ジュンマン|全北大学名誉教授 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/1268943.html韓国語原文入力:2026-07-20 05:00
訳D.K

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