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[社説]外交日程まで取り消した日本の「独島問題への言いがかり」

登録:2021-11-19 06:53 修正:2021-11-19 07:45
チェ・ジョンゴン外交部第1次官(左側)、米国のウェンディ・シャーマン国務省副長官、日本の森健良外務省事務次官が17日(現地時間)ワシントンの国務省の庁舎で開かれた韓米日外務次官協議会で記念写真を撮っている=外交部提供//ハンギョレ新聞社

 日本がキム・チャンリョン警察庁長の独島訪問に文句をつけ、韓米日外務次官共同記者会見を中止させた。日本は「竹島の領有権」を主張してきたが、同盟国との多国間外交日程まで突然取り消す外交的な欠礼をしたことは、極めて遺憾だ。

 17日(現地時間)に米国のワシントンで開かれた韓米日外務次官協議会の直後に3カ国の次官による共同記者会見が予定されていたが、日本の森健良外務事務次官が協議が始まる直前、「韓国の警察庁長の独島訪問のため、共同記者会見に参加できない」という立場を明らかにしたという。3カ国による協議会は予定通り進められたが、記者会見には、米国のウェンディ・シャーマン国務省副長官だけが一人で出席した。日本政府は18日、「今回の竹島をめぐる事案に関し、我が国の立場に鑑み、到底受け入れることができず、韓国側に強く抗議をしているなか、共同記者会見を実施することは不適当だと判断した」と明らかにした。

 日本は「竹島の領有権」を主張してはきたが、韓米日の3カ国協調を示そうとした主催国の米国の立場まで困難にさせ、外交日程に支障を与えたのは異例のことだ。韓国と日本の間で強制動員や日本軍「慰安婦」問題など過去の歴史をめぐる対立が深まったうえ、終戦宣言などの朝鮮半島プロセスに対する日本の反対意見や、輸出規制をはじめとする経済への懸案が積み重なり、独島を紛争地域化しようとする日本の動きが強まるものとみられ、懸念が深まる。日本は2012年8月、当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領の独島訪問の際にも激しく反発したが、韓日関係が良好だった2009年に当時のカン・ヒラク警察庁長が独島を訪問した際には、大きな対立はなかった。最近発足した岸田文雄政権が、韓国に強硬な立場を誇示しようとする国内政治的な要素も作用したものと解釈できる。

 日本が独島問題に言いがかりをつけ、韓日関係と北東アジアの安定を揺さぶるのは、極めて危険な行動だ。大統領府は「独島は歴史的、地理的、国際法的に明白に韓国の領土だという点を改めて強調する」と明らかにした。韓国の対話のシグナルに応じるどころか、独島問題まで交渉のテーブルに引き上げ、亀裂を広げようとする歩みを、日本政府は慎んでほしい。韓日対立が歴史問題を越えて全方位に広がり、元に戻れない状況になるのは、韓国と日本の双方の未来に大きな損失になるだろう。今は韓日両国が関係改善のための解決策を探すために、必死に努力しなければならない時であることを忘れてはならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1019895.html韓国語原文入力:2021-11-19 02:33
訳M.S

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