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日本で初、ヘイトスピーチ“処罰”条例を制定

登録:2019-12-12 21:50 修正:2019-12-13 07:46
在日コリアンが多く居住する川崎市 
違反すれば最高罰金50万円
2017年7月、神奈川県川崎市の平和公園で市民が「共に幸せに」と書かれた横断幕を持ちヘイトスピーチ反対デモをしている様子=資料写真//ハンギョレ新聞社

 在日コリアンが多く居住する川崎市の市議会が、嫌韓デモをはじめとする「ヘイトスピーチ」(特定集団に対する公開的差別・嫌悪発言)をした者を処罰できる条例を制定した。日本国内でヘイトスピーチ“処罰”を盛り込んだ法規が制定されたのは今回が初めてだ。

 日本の首都圏にある神奈川県川崎市議会は12日、本会議で公共の場所において日本以外の国や地域の出身者とその子孫に対して差別的言動を繰り返した場合、最高罰金50万円(約546万ウォン)を賦課する内容を骨格とする条例案を通過させた。来年7月から施行される。“差別的言動”とは、拡声器やプラカードを使い日本以外の国や地域にルーツを持つという事実を理由に、居住地退去や生命・自由に対する威嚇を扇動・告知することと規定した。人を人間以外のものに比喩し侮辱する行為も該当する。川崎市は、極右団体の嫌韓デモが頻発している所だ。「朝鮮人は日本から出て行け」のような文句を拡声器を通じて叫び、時には命を威嚇する言葉もはばからなかった。

 日本政府は、嫌韓デモが激しくなると、2016年に「ヘイトスピーチ防止法」を制定したが、処罰規定のない宣言的な法に終わった。東京都など一部の地方自治団体でも、ヘイトスピーチ防止条例を制定したが、処罰規定がないのは同じだった。川崎市は処罰規定を盛り込んだが、実際の処罰までには数々の手順を踏まなければならない。市長がヘイトスピーチをした団体や個人に対し、一次的に中止を“勧告”し、勧告に従わない場合に2次中止“命令”を下す。命令にも違反する場合、市長が検察に加害者を告発し、捜査を経て処罰することができる。ただし、インターネット上のヘイトスピーチは今回の条例でも処罰対象から除外された。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/920616.html韓国語原文入力:2019-12-12 19:55
訳J.S

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