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[社説]朝鮮人大虐殺を無視する日本とポーランド侵攻を謝罪したドイツ

登録:2019-09-02 21:07 修正:2019-09-03 07:37
今月1日、東京墨田区横網町公園で開かれた関東大震災96周年朝鮮人犠牲者追悼式典で、無形文化財保有者キム・スンジャ氏が白装束姿で関東大震災当時虐殺された朝鮮人の魂を慰める踊りを踊っている=チョ・ギウォン記者//ハンギョレ新聞社

 過去の歴史に向き合う日本とドイツの態度が改めてはっきりと対比された。1日に東京で開かれた関東大震災朝鮮人虐殺犠牲者96年追悼式典で、東京都知事は果たして追悼文を送らなかった。1923年9月の関東大震災時に日本の自警団と軍警が「朝鮮人が井戸に毒を放った」などと流言をまき散らして数千名を虐殺した事件を無視したのだ。一方、同日にポーランドのピエルンで開かれた第2次世界大戦勃発80年の行事にはドイツのヴァルター・シュタインマイアー大統領が参加して「ドイツの圧制で犠牲になったポーランド人に頭を下げて許しを請う」と謝った。

 小池百合子東京都知事は、これまで歴代の大半の知事が送ってきた追悼文を2017年から3年続けて送らなかった。彼女は追悼文拒否の理由として「すべての犠牲者を共に追悼する」としたが、これは地震の死亡者と虐殺の犠牲者を区別しない方法で、虐殺の責任を糊塗しようとする意図と見られる。実際彼女は朝鮮人虐殺について「様々な見方がある」とごまかしている。

 これと対照的にシュタインマイアー大統領は「犯罪を犯したのはドイツ人」と認めて「私たちは絶対忘れずに記憶していく」と念を押した。ポーランドは第2次大戦で約600万人の生命を失った。多くのドイツ指導者は機会あるたびにこのような加害事実を認めて許しを請うてきた。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が最近「ドイツが過去を率直に反省して信頼を受ける国になったことを日本は深く胸に刻まなければならない」と述べたが、日本が相変らず過去と正直に向き合うドイツから何の教訓も得られていないようで遺憾だ。単に小池知事だけの問題ではない。安倍首相は日帝強制徴用被害者の苦痛は見ずに、韓国の最高裁(大法院)の賠償判決に貿易報復で対応している。シュタインマイアー大統領は過去を忘れることができない理由について「誤ちを繰り返さないために」と述べた。日本が覚醒することを改めて促したい。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/908161.html韓国語原文入力:2019/09/02 18:58
訳T.W

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