日本の輸出規制による韓日両国の対立が長期化するものと見られる。日本の参議院選挙後に出た安倍晋三首相の攻勢的発言も、このような見通しを裏付けている。日本は3大品目の輸出規制に続き、韓国を「ホワイト国」(輸出手続きの簡素化対象)から除外するための手続きを進めている。大統領府を中心に、政府はあらゆる可能性を残し、対応策を準備していかなければならない。
国際外交戦で世論を味方につけることが当面の課題だ。23日(現地時間)にスイスのジュネーブで開かれる世界貿易機関(WTO)一般理事会が、これに向けた主な試験台になるだろう。日本の輸出規制の件を正式議題とする一般理事会は、世界の貿易懸案を論議・処理する最高決定機関だ。首席代表を務めたキム・スンホ産業通商資源部・新通商秩序戦略室長をはじめ、当局者らの厳正な対応が緊要だ。
WTOの決定を予断することは難しいが、国際世論戦が韓国にとって不利な戦いではない情況は、すでにいくつもある。米国の「ブルームバーグ通信」の22日付の社説をはじめ、多くの外信記事が経済と貿易を国内政治の道具に使う日本の行動の不当性を批判している。通商当局の適切な対応がこれとかみ合えば、国際世論で日本を圧迫できるだろう。
中長期的には国レベルの研究・開発(R&D)による“脱日本戦略”を展開することは非常に重要だろう。しかし、一部で提起する「日本経済報復によって韓国経済が崩れる」など、恐怖心を助長するのは当を得ていないだけでなく、百害あって一利なしだ。日本の不当な処置に屈服できないという“主観的意志”のレベルをこえて、“客観的状況”を見ても、恐れる理由はない。日本関連の資金が流出する可能性を取り上げ、危機感をあおる一部の報道には明確な根拠がない。資金が一気に引き上げられるという前提自体が現実的でない上、資金の比重もそれほど高くない。国内銀行が借りた日本関連資金は全体外貨負債の6.6%水準だ。
事態の初期、「韓国の急所を突かれた」といった一部の評価とは全く異なる流れが出ている点も注目しなければならない。供給過剰の解消に対する期待で半導体価格が上昇し、サムスン電子とSKハイニックスの株価もこれに支えられ、今月に入って上がっている。一方、住友化学をはじめとする日本関連企業の株価は軒並み下落した。むやみに恐れる必要はないことを示す状況だ。きちんとした戦略を立てるには、今の状況をありのまま客観的に把握することが重要だ。