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[社説]注目すべき「韓国型非核化解決策」

登録:2018-04-13 02:04 修正:2018-04-13 06:53
ドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長=デザイン/チョン・ヒヨン//ハンギョレ新聞社

 南北首脳会談が二週間後に迫る中、朝鮮半島の冷戦構造の解体が焦眉の関心事に浮上している。核心部分は「朝鮮半島の非核化をいかなる方法で成し遂げるか」だ。この問題を両者が満足できる方向で妥協するか否かが会談の成否を左右しているといえる。北朝鮮は「段階的・同時的」解決策に重きを置き、米国は「一括妥結」に留意している。北と米国の間の仲裁者の役割を自認している韓国政府は両国の間を狭め、創造的解決策を用意しておく必要がある。

これに関連して注目する価値があったのは「韓国型非核化解決策」だ。チョ・ソンニョル国家安保戦略研究院首席研究委員が12日に開かれたフォーラムで提示したこの解決策は「包括的合意、一括的妥結、段階的履行」を想定している。まず、南北首脳会談で北朝鮮の非核化と韓米による北朝鮮体制保障を網羅する「包括的合意」を成してから、朝米首脳会談で核廃棄とこれに相応する補償を示す「一括的妥結」をするというものだ。その後、非核化の実務会談を通じて合意履行計画を樹立し、実行した後に国際原子力機構(IAEA)の検証を通じて完了する「段階的履行」を推進する。このような策は北朝鮮と米国の間の立場の違いを考慮して第3の解決策を示しているという点で現実性があるといえる。

これまで朝鮮半島の非核化解決策についてはリビア式やイラン式がしばしば議論されてきた。しかし、この解決策は妥協の可能性はあまりない。米国は「先核廃棄、後補償」というリビア式の解決策を望んでいるが、北朝鮮はリビア式解決法は自分たちを武装解除させた後で軍事的に襲おうとする策として拒否している。非核化を段階別に進め、そこに合わせて制裁を縮小するイラン式の解決策については米国が反対している。トランプ大統領は前任のオバマ政権が締結した「イラン核合意」を歴史上最悪の合意として廃棄を進めようとしている。そうした点から一括的妥結と段階的履行を総合する韓国型解決策は関心を傾けるに値する。

この解決策は、韓国政府がそこれまで直接でも間接でも明らかにした非核化策と大きく異ならない。北の非核化と体制安全保障はコインの表裏のようで、一括妥結方式で進められても実際の措置は段階的になされるほかないというのが大統領府の立場だ。そうした点を考慮すると、北と米国の間の妥協の可能性は小さくないと言える。韓国政府が両国をこの方向で説得し、歩み寄りを引き出すことができることを期待する。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/840339.html韓国語原文入力:2018/04/12 18:27
訳T.W

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