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[社説]日本の責任をさらに立証する衝撃的な「慰安婦虐殺」映像

登録:2018-02-27 22:47 修正:2018-02-28 07:25
中国雲南省騰衝で集団銃殺された朝鮮人慰安婦を示す映像が公開された。米軍写真兵のフランク・マンウォーレン(Frank Manwarren)が撮影した=ソウル市・ソウル大学人権センター提供//ハンギョレ新聞社

 太平洋戦争末期に日本軍が「朝鮮人慰安婦」を集団虐殺した場面の映ったある衝撃的な映像が初めて公開された。27日に開かれた韓中日・日本軍慰安婦国際カンファレンスで公開された19秒の白黒映像は、1944年に中国雲南省で敗走する日本軍に慰安婦が銃殺されて捨てられた残酷な姿を映し出している。当時日本軍と戦闘していた米中連合軍が撮影したという。このような映像を前にして、日本は慰安婦責任を回避し続けるのかと尋ねざるをえない。

 これまで日本軍が慰安婦たちを性的な道具として使って虐殺したという証言や報告は多数あったものの、物証は十分に確保されていなかった。今回の映像を見つけたソウル大人権センターのチョン・ジンソン教授研究チームは、2016年に慰安婦虐殺現場の写真を見つけたあとも調査を続け、写真の遺体と身なりが同じ女性の映像を見つけ出したという。米中連合軍の記録文書には「1944年9月13日夜、日本軍が朝鮮人女性30人を銃殺した」という内容もあり、映像が傍証される。これが公開された以上、日本政府が答える番だ。

 日本政府は慰安婦の虐殺は言うまでもなく、強制動員さえ否認し、関連する証拠が見つかるとやむをえず謝る程度で事態を揉み消そうとしてきた。朴槿恵(パク・クネ)政権の2015年12月の「慰安婦合意」時も形式的な謝罪と責任逃れで一貫していた。昨年末の文在寅(ムン・ジェイン)政権が合意の検討結果を発表し、合意の内容と過程の問題点を明らかにした後も日本政府は「全く受け入れられない」として、かえって韓国政府に合意を守れとおびやかした。このような居直り的な態度は、26日のカン・ギョンファ外交長官が国連人権理事会の演説で合意は「被害者中心のアプローチが欠如している」と表明した際も同様の対応を繰り返した。

 慰安婦の問題は外交問題である前に人類普遍の人権問題だ。戦争犯罪の責任を問うことに時効はなく、国家間の適当な政治的妥協で済むこともない。日本政府が率直に法的責任を認めて公式的な謝罪とともに賠償をすることが問題解決の正しい開始となる。そうしない限り、慰安婦問題は加害国日本の足かせになるだけだ。衝撃的な虐殺映像まで見つかったことを契機に、日本政府は今や態度を変えて人類の良心の声に答えねばならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/833966.html韓国語原文入力:2018-02-27 18:17
訳T.W

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