登録 : 2016.12.08 21:58 修正 : 2016.12.09 04:42

 3年を超えて東京で特派員生活をして、少なくない日本人にインタビューした。その中には政治家や官僚もいれば、北海道のような地方で数十年間にわたり平和運動をしてきた市民もいた。韓国社会に対する外国人の意見を聞くことは、韓国では得がたい外部の新鮮な視角を通して「何かを習って見よう」という気持ちがあるためだ。ところが、成功するインタビューもあれば、失敗するインタビューもある。

 インタビューが失敗するのは、大きくわけて二種類の理由のためだ。第一は準備不足だ。外国人のインタビューを進める以上は、その人には「当然の常識」が、記者には生まれて初めて聞くことになる言葉でありうる。相手が突然「ノーソンシンコーカイ」(農村振興会)などと発音すれば慌てるしかない。

 もう一つの理由は、相手の主張がまったく納得できない場合だ。日本の専門家、特に外交・安保の専門家たちにインタビューをしたときに、そのような感じを受けることが多い。日本と韓国はその国が追求する価値や戦略的利害が少しずつ微妙に違う。最も代表的なものが「対北朝鮮・対中国観」だ。日本では70~80%の人が中国の浮上を日本の潜在的脅威として把握し、これに備えるために米日同盟を強化して、可能ならば韓国、オーストラリア、東南アジア諸国連合(アセアン)、インドなどの周辺国と友好的な安保協力関係を維持しなければならないと判断する。安倍晋三首相が昨年11月、朴槿恵(パク・クネ)大統領と首脳会談を開いて「慰安婦問題が両国関係発展の障害物」になっていると話したのは、そのような理由のためだ。ここで両国関係の発展というのは、他でもない韓日軍事協力を意味する。それで先月締結された韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)は、少なくとも日本の立場で見るには日本軍「慰安婦」問題に対する韓日政府間12・28合意の論理的延長線上にある。

 しかし、韓国の立場は微妙に違う。韓国も中国の浮上に不安感を感じるのは事実だ。 とはいえ、これを「もう一つの機会」と見る視角が圧倒的に多い。もちろん日本も中国を「戦略的互恵関係」として把握はするが、その感じは明確に違う。韓国では中国の浮上を脅威と見る視角は30~40%に過ぎない。日本人の立場からは、本当に理解に苦しむかもしれないが、韓国では安倍政権になって本格化した色々な動きに対して、中国の露骨化する海洋進出以上に敏感に感じる人の方が多い。ここで北朝鮮をどのように見るのかにまで至れば、対話は破綻に至る。韓国人の半分は北朝鮮核問題の解決のためには「THAAD」(高高度防衛ミサイル)配備より、対話と協力を通じて南北関係を安定的に維持することが賢明だと見る。

 韓日両国の戦略的利害は必ずしも一致しない。しかし、日本の大多数の知識人は韓国の戦略的利害を日本の国益次元で規定して、自分たちのフレームに合わない韓国の様々な姿を「未熟な韓国」として把握する。

キル・ユンヒョン東京特派員//ハンギョレ新聞社
 8日朝、武藤正敏・元駐韓日本大使が日本を訪れた外交部共同取材団と行った言論インタビュー記事を読んだ。「金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の時、北朝鮮に流れた資金がすべて核開発に使われたかも知れない。宥和政策をして良いことはない。北朝鮮のミサイル兵器実戦配備を防ぐために国際社会が圧力を加えなければならない時期なのに、(韓国の次期)政府が北朝鮮に対する態度を変えれば、望ましいことではない」

 しばらくため息を吐いて、いろいろと複雑な思いをした。武藤元大使の発言は、自身が勤務した隣国に対するそれなりの愛情を込めた真心からの忠告であろう。そのことを疑いはしない。あらためて、韓日、特に韓国の進歩陣営と日本の主流である「戦略的世界観」の差を痛感する。対話というのは本当に、難しい。

キル・ユンヒョン東京特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-12-08 17:58
http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/773882.html 訳J.S(1719字)
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