登録 : 2016.05.03 06:29 修正 : 2016.05.09 19:27

ソウル内谷洞の国家情報院庁舎が近くの橋の欄干の向こうに見える=イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社
 政府が法制化を予告しているテロ防止法の施行令について、国家人権委員会が「違憲の余地がある」として補完が必要という意見を出すことにしている。人権委は13、14年前にも同じ理由でテロ防止法立法に反対している。その際、よりいっそうダーティーな施行令が出されたので、そのまま見過ごすわけには行かなかったのだろう。

 人権委の指摘のとおり、テロ防止法の施行令には重大な違憲要素がある。2001年のテロ防止法案にも戒厳令なしに軍事力を動員できるようにする内容があった。しかし当時の法案は大統領に軍の使用を「建議」するという程度であり、国会に事前通報して国会の要請がなされると軍事力を撤収できるようにしていた。そのような内容でも違憲の余地があるという反対にあって廃棄されたが、今回の施行令は当時の法律案をはるかに超えた内容だ。国会通知など統制システムは全て省き、大統領への「建議」等最小限の手続きもなしに国家情報院などがすぐに軍の使用を「要請」できるようにしている。憲法は戒厳令の際にも国会の事前・事後統制を受けるようにしているが、国家情報院が作った施行令はこれを最初から無視している。現実にとらわれていると国家情報院の横暴を防ぐ術はない。そのような内容を法律でもない施行令で押しつけようとしているので違憲である。

 危険な内容はこれだけでない。3月初めに強行処理されたテロ防止法は単に「専門担当組織」を置くことができるとしていただけだが、施行令はこれをもとに何と10の専門組織を構成するようにしている。これだけでも憲法の包括委である禁止原則と権力分立の原則から外れる。施行令は市道にも国家情報院支部長を議長にする地域テロ対策協議会を置くようにした。このままでは国家情報院は中央と地方を網羅する国家行政体系の上に君臨し、国家機能の全般にわたって勝手にすることができる。テロ防止センターの構成と運用も別に定めていないために、国家情報院の「職権乱用」には何の監視も制御装置もない。手綱のほどけた「暴走」がいかなる結果につながるかは予想することすら恐ろしい。

 人権委に続いて市民団体や野党議員も2日にテロ防止法施行令の危険性を警告して「廃棄」を主張した。政府がこのような批判を受け入れるかは未知数だ。政府が6月4日の施行令をそのまま発効するという方針を最後まで押し切ろうとするなら、方法は一つしかない。上位法であるテロ防止法を廃棄したり全面修正するなりしてこそ無茶苦茶な施行令を防げる。野党の積極的な協調が必要だ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016/05/02 19:11

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/742154.html 訳T.W

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