登録 : 2015.09.01 23:40 修正 : 2015.09.02 08:15

 日本社会が目覚めている。 12万人の市民が「集団的自衛権法」すなわち戦争可能法案を押し通そうとする安倍晋三首相の退陣を叫び街頭に打って出た。青年や特に自分の子供が兵士となって犠牲になることを憂慮する母親たちが、今までないほど多く参加したという。 戦争が自身と自分の息子の問題になることを憂慮しているためだ。

 70年間、日本人は米国の安保の傘の下で戦争というものを知らずに生きてきた。 しかし今回、米国と一体となって中国に対抗し、“戦争できる”日本を作ろうという右翼の動きに強力に反発した。 韓国は果たしてどうなのか? 数百万の命を奪った6・25戦争(朝鮮戦争)も呆れ果てることだったが、その後60年余りの間、私たちは戦争の恐怖から抜け出したことがない。 私たちは今回の地雷爆発事故とそれに続く南北間の砲撃、そして北朝鮮の準戦時体制宣言で極度の恐怖の中で数日を送った。 幸い交渉がうまくいき戦争は防いだ。 しかし二人の兵士は地雷事故で一生身体障害者になった。 地雷爆発の原因はまだ糾明されていないが、このばかげた事態は何なのかという心情は拭えない。

 1953年の休戦以後2005年まで、軍に入隊して(非戦闘状況で)命を失った軍人が何と6万人にもなり、今でも毎年100人程度の輝かしい青春が自殺と事故により軍隊で命を失っている。 こういう「戦闘なき」戦争の悲劇が半世紀以上続いているにもかかわらず、被害者の両親たちは国家に抗議することさえできず、ただ地を叩いて号泣し、落ち込んで病気を患ったり、結局、家庭も破壊される悲劇を体験してきた。 “戦争できる”日本にあれほど反対する日本人がいるのに、“戦争中”の韓国人はなぜこのように押し黙っていているのか? すべて北朝鮮のせいなのか?

 1951年、6・25戦争中に釜山に避難した20歳の大学生キム・ナクチュンは「涙を探しています」(探涙)という文字が書かれた灯を持ち、簡素な服を着て平和デモをして、精神異常者扱いされた。 果たして南北の政治指導者が狂っているのか、キム・ナクチュンが狂っているのか? 40年間の植民地奴隷状態からようやく抜け出したばかりの南北が、互いに敵のように嫌って命を賭けた戦争をするのを見たすべての外国人は、キム・ナクチュンに共感したのではないだろうか? 戦犯国家日本が処罰されるどころか、経済発展の道をまい進していたまさにその時に、朝鮮半島は植民地時代よりさらに悲劇的な内戦に突入し、その後今まで事実上戦争中だ。これほど狂ったことが他にあるだろうか?

 “戦争できる日本”の派兵対象は再び朝鮮半島だろう。ところが過去を反省しない日本の軍国主義化を他の国の主権問題と同じように見て、同族の“敵”をなくすためにはあらゆる物的制度的違法的手段を総動員し、自分の首を絞めながらさらに治療費を増額しなければならないと声を高めるこのような国家が果たして正常だろうか? そしてこのような戦争への恐怖を日常的に受けながら生きている韓国、北朝鮮の人民は果たして正常だろうか?

 北朝鮮の軍事主義や好戦性を無視しようということではない。 それはおそらく韓国の政権が自招したことだ。 韓国人の相当数は北朝鮮に対して断固たる姿勢を見せた李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)大統領に拍手するだろう。 果たして延坪島(ヨンピョンド)砲撃、天安(チョナン)艦、今回の地雷爆発で犠牲になった軍人の家族たちもそのように考えるだろうか? 北朝鮮をうまくなだめて仲を良くさせたならば、数多くの青春が命も失わないだろうし、開城(ケソン)工業団地の拡大、金剛山(クムガンサン)観光、追加対北朝鮮投資で数十、数百兆ウォンの経済的利益も実現し、青年たちも多くの働き口を得られたのではないだろうか?

 “戦争できる日本”は、日本人より私たちにとって一層深刻な悪夢だ。 私は東学農民軍を鎮圧してくれと清や日本を招き入れた高宗(コジョン)や朝鮮の支配層より、今の韓国の執権層の方が民族的であるとも“愛国的”であるとも思わないので、一層深刻だと考える。

キム・ドンチュン聖公会大社会科学部教授 //ハンギョレ新聞社

 日本人が再び目覚めている。ところが朝鮮半島は相変らず分断と戦争の中毒状態に陥っていて、自身がそのような重症患者であることにも気がつかない。

キム・ドンチュン聖公会大社会科学部教授(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-09-01 18:39
http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/706904.html 訳J.S(1918字)

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