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[コラム] 北朝鮮対外開放のボトルネック現象

登録:2015-04-06 07:29 修正:2015-04-06 08:17

 北朝鮮は先ごろ中国の瀋陽で「元山・金剛山国際観光地帯開発計画」の説明会を開いた元山(ウォンサン)の馬息嶺(マシンニョン)スキー場、ウルリム滝、釋王寺、通川(トンチョン)、金剛山(クムガンサン)地区を元山・金剛山国際観光地帯という一つのベルトで統合し開発するという内容だった。法律環境に対する説明も続いた。年間で外国観光客を100万人誘致するという目標も掲げた。今年の新年辞で金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党第1書記は元山・金剛山国際観光地帯が様々な開発区を先導しなければならないとする意思を示した。果たして成功するだろうか。

 北朝鮮が最初に設立した特区は羅先(ラソン)特区だ。1991年に設立されているから中国の深センん特区に10年しか遅れをとっていない。その間、深セン特区は郊外の漁村から国際大都市に変貌し、中国対外開放を先導してきた。それに比べ羅先は雷のような掛け声ばかり響き渡り、雨はさっぱり降ろうとしておらず、まだ未開発地のような状況にある。何が違ったからなのか? 初期の条件が違ったため結果に雲泥の差が生じたのではなかろうか?

 事実、深セン特区の開発が進んでいた1984年に、北朝鮮はすでに合弁法を出しており、羅先特区を発表した1990年代初期には「外国人投資法」「合作法」「外国人企業法」「外国投資銀行法」「外貨管理法」「外国人税金法」などの法を矢継ぎ早に作り出した。深セン特区設立の時より多い。ところが、深センと羅先とでは初期の条件が違った。中国は対内改革によって計画経済体制を市場経済体制で履行させ、対外開放に必須の内的条件を満たしていった。対内改革と対外開放が連動して動いたのだ。北朝鮮は対内改革のない対外開放を実施しようとした。根のない木とでも言うべきか、結局、およそ20年間の努力は計画経済体制では市場経済を生み出せないという教訓を残した。改革開放に対する極度の拒否感のために外国人投資を誘致できなかったのだ。羅先特区が20年を過ぎても明かりを見いだせない内的原因である。

 すでに北朝鮮は羅先に続き元山特区を先導特区に打ち出している。羅先特区が金日成(キム・イルソン)、金正日(キム・ジョンイル)時代の対外開放実験場だとすれば、元山特区は金正恩時代の実験場として位置づけているようだ。羅先特区設立の時とは違う初期条件も備えているが、それも「我々式の経済管理方法」という事実上の対内改革だ。今の北朝鮮は20年前と比較できないほど市場経済要素が拡張されている。中国の深セン特区設立の時よりもはるかに多い“市場経済”要素が敷かれている。であるなら北朝鮮は対内改革で元山・金剛山国際観光地帯の開発に必須の必要条件を用意できるだろうか。皮肉にも羅先特区の20年は、今日の元山特区開発に“ボトルネック”として作用している。

 中国の改革開放が下向式なら北朝鮮の変化は上向式といえる。前者が自律的であるなら後者は他律的性格が強い。その差は改革と開放に対する指導者の哲学、信念、意志であろう。北朝鮮は金正恩体制になって変わり始めた。金正恩の「5・30労作」は工場、企業所、協同農場における経済管理方法を決定的に革新することを強調し、古い枠組みと格式から抜け出すことを強調する。ところが対外開放に対する確固たる信念と意志はあまり見当たらない。対内改革が対外開放と好循環をすることができなければ、変化はコップの中の嵐で終わってしまうだけだ。

 対外開放は北朝鮮に対内改革よりはるかに難しい課題を突き付けている。越えねばならない山があまりに多い。北朝鮮の核が呼び起こした国際社会の制裁、5・24措置で身動きがとれない南北関係、第3次核実験後の冷却した中朝関係など、周辺環境は最悪だ。エネルギーの消耗だけあり注入はない。対内改革を通じて発掘する潜在力にも限界がある。すでに資金が枯渇しているという噂は絶えない。その結果として「国産化を実現する闘争」と「自力更正だけが生きる道」というスローガンが再登場するのだろうか? 明らかなのは対外開放がない自力更正だけでは新しいエネルギーを注入できないということだ。

金景一北京大教授//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が越えなければならない最も高い山は、何より北朝鮮自身だ。過去20年間の自分自身を越えなければならないだろう。そうした意味で最も重要な投資環境は、やはり対外開放に対する指導者の確固たる信念と意志、哲学といえる。元山特区の成功の可否がここにかかっていると言っても過言ではないだろう。

金景一(チン・ジンイ)北京大教授(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-04-05 19:29

http://hani.co.kr/arti/opinion/column/685518.html 訳Y.B

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