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[社説] 北は‘開城団地 威嚇’を止め対話を

登録:2013-04-03 21:22 修正:2013-04-04 09:42

 北韓が昨日、南側関係者たちの開城(ケソン)工業団地への通行を禁止した。あってはならないことだ。工業団地が北側の地にあるからと言って、勝手にできると考えてはならない。北は直ちに通行を正常化することを望む。

 北の今回の措置には何の根拠もない。工業団地の運営をめぐる深刻なあつれきがあるわけでもなく、南北間に大きな軍事的衝突が起きた状態でもない。北が警告した‘我々(北)の尊厳を傷つけること’もなかった。それどころか南の政府は中国企業の同団地誘致などの‘開城工業団地国際化’方針まで明らかにした状態だ。北が開城工業団地を対南威嚇カードとして使っているとしか考えられない状況だ。これは大きな誤りだ。同団地は南北首脳の合意で作り、共に恩恵を享受する‘共生共栄の事業’だ。片方が一方的な措置を取るのは誰にとっても役立たない。北側は以前にも韓-米連合訓練などに反発して同団地の通行を禁止したり制限したことが何度かある。このような形が繰り返されるならば南北間のすべての信頼が消えることになる。

 北は最近、労働党の中央委員会全員会議で‘経済・核武力建設並進路線’を採択したのに続き、具体的措置の一つとして寧辺(ヨンビョン)の5メガワット級黒鉛減速型原子炉を整備し再稼働すると明らかにした。 国際社会の制裁と憂慮は無視して、核能力を強化していくという宣言だ。これもやはり誤った決定だ。このようにしていては緊張は解決しない。北が主張する平和協定締結や対北韓敵視政策撤回のための交渉の障害にもなる。経済・核武力の建設並進はそれ自体矛盾する。核能力強化を試みる限り、経済建設に必要な国際的な環境は作られない。これまでもそうだったように北の孤立がさらに厳しくなるだけだ。

 だからといって韓国や米国などの6者会談参加国が対話の努力をあきらめてはならない。問題を解決する方法は結局、対話と交渉しかないためだ。北が最近見せている激しい態度には交渉力の強化を狙った側面もある。北が経済建設に焦点を合わせた内閣を組んだことを注視する必要がある。 韓・米は昨日、外交長官会談を行い、北韓と対話する準備ができていると強調した。今こそ北を交渉の舞台に呼び出せる具体的な手立てを模索する時だ。

 北が開城工業団地通行禁止の措置を通じて有利な立場になれると考えるならば大きな錯覚だ。韓半島と関連したいかなる問題も韓国の主導的な働きがあってこそ解決できる。南北関係が進展し南の行動半径が広がることは北にとっても良いことだから。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/581097.html 韓国語原文入力:2013/04/03 19:10
訳T.W(1168字)

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