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[社説]‘労組弾圧’のイーマートが労使文化優秀企業?

登録:2013-02-14 23:49 修正:2013-02-15 05:42

 労働組合の設立を阻むため不法労働弾圧を日常的に行ってきたイーマートなど新世界グループ系列会社が過去8年間に27回も雇用労働部の労使文化優秀企業に選ばれていたという。警察が自分の本分を忘れて泥棒に表彰を与えたようなものだ。労働部の勤労監督がいかに見せかけに過ぎないかを端的に示した事例だ。

 キム・キョンヒョプ民主統合党議員が示した資料によると、2005~2012年にイーマート19ヶ所、新世界デパート6ヶ所など新世界系列会社が27回(重複含む)にかけて労使文化優秀企業に選ばれていたことが分かった。8年間で新世界系列の会社が優秀企業から漏れたことは1年もなかった。複数労組のためにイーマートが労働者を集中的に弾圧した2011~2012年にもイーマートだけで江陵(カンヌン)店・全州(チョンジュ)店など5ヶ所が優秀企業に選ばれている。優秀企業になれば3年間定期勤労監督が免除され、1年間税務調査が猶予されるなど様々な政府支援を受けられる。新世界は労働者を弾圧しながらぬけぬけと労使文化を理由に恩恵を享受する‘二つの顔’をもっていたわけだ。

 特に労働部が優秀企業選定の理由として挙げた‘1130面談プログラム’が職員の査察用であったという事は驚くべきだ。このプログラムは1日1人の社員と30分間面談するもので、個人の身上と指向はもちろん家族状況、異性関係などまでイーマートは把握したという。その後、社員を‘MJ(問題)’ ‘KS(関心)’ ‘KJ(家族)’等に分類して会社に非協調的な労働者を集中監視した。

 もちろん労働部は遺憾だと抗弁するかもしれない。イーマートを優秀企業に選定した当時、労働弾圧問題が話題になっていたわけではないためだ。しかしイーマートが労働者を弾圧する中で優秀企業に選ばれていたという事実は労働部の勤労監督とその制度の運営に大きな欠陥があるという明らかな傍証だ。

 その上、労働部がイーマートと‘癒着関係’だった可能性まで示す証拠も少なくない。2011年7月にイーマート炭峴(タンヒョン)店でアルバイトをしていたソウル市立大生のファン氏が労働災害で亡くなると、労働部の高陽(コヤン)支庁関係者たちがイーマート側に影響を減じる方法を助言して労務士まで紹介したとイーマートの内部文書に示されている。2011年の秋夕(チュソク・旧盆)には労働部の職員25人がイーマートから10万~20万ウォン相当の贈り物を受けとっていた。このような関係が優秀企業選定に影響を及ぼしたのではないかという疑いの余地がある。労働部はイーマートなどに対する優秀企業選定を取り消し、恩恵を中断するべきだ。合わせてイーマートを相手に進行中の特別勤労監督で不法労働行為を厳格に見つけ出し処罰するのが当然だ。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/573915.html 韓国語原文入力:2013/02/14 19:07
訳T.W(1275字)

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