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[社説] 現代・起亜車、国内では‘燃費誇張’ないのか

登録:2012-11-05 00:06 修正:2012-11-05 07:21

 現代・起亜車が米国で販売する主要車種の認証燃費が実際より高く算定されていた事実が米国環境保護庁の調査で明らかになったという。実際の燃費より誇張された燃費情報を消費者に示して車を売ってきたのだ。波紋が生じると現代・起亜車は燃費測定に誤りがあったとして謝り、補償方針を明らかにした。素早く対応したものの事実上の大規模リコールであり、イメージ悪化は避けられなくなった。

 燃費の下方修正の対象には、現代・起亜車の2011~2013年型北米販売モデル20車種の中で主力13種の大部分が含まれている。販売台数は90万台で、過去3年間の現代・起亜車米国販売分の30%に達するという。米国の環境保護庁が燃費調整を勧告した事例は一部あるが、今回のように10車種以上に対して全面的な調整勧告をしたことはないという。環境保護庁は現代・起亜車の一部車種の燃費が誇張されているという消費者からの不満が提起されるや現代・起亜車の全車種に対して燃費検証に乗り出した。燃費情報が不正確に表示された車を買った消費者に、運行距離分の燃料代を現金で支給することになれば、その金額だけで8000万ドルに達するという。

 公認燃費は実際に走行して測定するのではなく、実験室データから推算する。特定の国や都心地域の走行特性をシミュレーションした模擬走行モードで測定するが、測定過程で燃費に影響を及ぼす各種の抵抗値を現地の状況に合うように設定しなかったために誤りが発生したというのが現代車側の説明だ。そうであっても平均燃費が1ℓ当たり0.4ℓ以上の違いが生じるという点は納得しがたい。

 現代・起亜車はグローバル金融危機以後、米国で燃費が良くて価格は合理的だという点を主張して躍進した。最悪の場合、燃費をだまして売る車という認識が広がればトヨタのリコール騒動のような逆風に直面することになりかねない。米国市場での占有率が10%を超えて、標的になっているという形で言い逃れるのではなく、経緯を明確に明らかにしなければならない。

 国産車の主な弱点の一つが燃費問題だ。国内の消費者が国産車を買わない主な理由は燃費のためであり、輸入車が大きく増える理由もまた燃費の良い小型エンジンの輸入車のためだ。ガソリン価格が高値で推移するなかで、国産車に乗る消費者も公認燃費と実際の燃費が違うという不満をしきりに訴えている。現代・起亜車側は国内では問題がないと言っているが、今回のことを契機に当局が燃費検証に乗り出し、国産車の燃費信頼性を高めることを望む。完成車業界も燃費改善のためにいっそう努力する必要がある。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/558904.html 韓国語原文入力:2012/11/04 19:03
訳T.W(1201字)

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