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現代・起亜車、不法派遣には目をとじて新規採用だけ?

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/513423.html

原文入力:2012/01/04 23:03(1436字)
キム・ソヨン記者

‘長時間労働’勤労法違反を解消するため1400人余り採用へ
社内下請け正規職化は増えるが‘労組脱退’等 副作用
金属労組 "新規採用に先立ち不法派遣問題解決すべき"

 現代・起亜自動車が長時間労働にともなう勤労基準法違反(延長勤労限度超過)問題を解消するために、今年中に生産職1400人余りを新規採用すると4日明らかにした。 これに対して労働界では裁判所と雇用労働部が不法派遣と判断した現代車社内下請け労働者がすでに10年にわたり正規職化を要求しているだけに、新規採用に先立ち現代車が不法派遣問題の解決に乗り出さなければならないと要求した。

 イ・チェピル雇用労働部長官はこの日、政府果川(クァチョン)庁舎で記者懇談会を開き「現代・起亜車が新規人材採用と昼間連続2交代導入、エンジン・変速機の一部工程で3組3交代実施、3599億ウォン設備投資などの内容を織り込んだ長時間勤労慣行改善計画案を提出してまもなく承認する予定」と明らかにした。 雇用部は昨年9月完成車業界の労働時間実態を点検した結果、ほとんど延長勤労限度(週当り12時間)を越えるなど勤労基準法に違反しているとし改善を要求した経緯がある。

 今回現代・起亜車が出した改善計画の中で最も目につくのは現代車900人余り、起亜車500人余りなど計1400人余りに達する新規採用だ。 現代車が生産職でこのように大規模に正規職人材を採用するのは8年ぶりだ。 2005年から新規採用が全くなかったが昨年上半期に70人を新規採用しただけだ。 現代・起亜車は直ちに今年3月までに900人余りの正規職人材を採用する方針だ。

 しかし現代車の新規採用の便りに社内下請け労働者は悩みが深い。 現代車の新規採用があるたびに正規職労組は約40%を下請け労働者の中から抜てき採用するよう会社に建議してきた。 一見すれば下請け労働者の正規職採用が非正規職に恩恵のように見られるが、むしろ‘毒薬’となる可能性が大きいという指摘が出ている。 現代車非正規職労組関係者は「2002~2004年の新規採用経験に照らしてみれば正規職に選ばれるためには下請け業者社長の推薦書が必要なうえに、労組組合員は採用されること自体が難しく数百人が労組から脱退するなどの副作用が深刻だった」として「労組が弱まれば社内下請け不法派遣闘争も打撃を受ける」と話した。

 現在、現代車蔚山(ウルサン)・全州・牙山(アサン)工場の社内下請け労働者は約8000人余りであり、この内、組合員は1500人余りだ。 だが、労組は下請け労働者の正規職採用にためらい無く反対することも難しい立場だ。 現代車労組の別の関係者は「下請け労働者にとって正規職は希望であり、労組がその道を遮ることも難しい」と語った。 昨年70人募集に対して7000人が志願するほど現代車生産職は人気が高い。

 金属労組関係者は「昼間連続2交代転換と定年退職などで新規人材は継続的に必要にならざるをえない」として「現代車は新規採用に先立ち社会的非難を受けている不法派遣問題から先に解決しなければならない」と話した。

キム・ソヨン記者 dandy@hani.co.kr

原文: 訳J.S