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イランの残存ミサイルは1000発以上…米国のトマホークは2000発以上

登録:2026-03-30 06:46 修正:2026-03-30 07:10
これからどれだけミサイルを撃てるかが中東戦争に大きく影響
26日、イラン国営放送(IRIB)が公開したイラン軍のミサイル発射映像。同放送は、イラン軍がアラブ首長国連邦やクウェートに駐留する米軍基地に向けてミサイルを発射したと報じた/AFP・聯合ニュース

 米国・イスラエルとイランのミサイル交戦が出口を見つけられず長引く中、双方が「どれだけさらにミサイルを撃てるか」が戦争の行方に大きく影響する要因に浮上した。イランはこれまでに約1600発のミサイルを発射しており、まだ1000発以上を保有していると推定される。米軍には長距離巡航ミサイル「トマホーク」が2000発以上残っている。

 29日(現地時間)、イスラエルの国家安全保障研究所(INSS)の集計によると、イラン軍は先月28日の戦争勃発以降、26日までの間にイスラエルへ550発、中東各国へ1091発、合計最大で1641発のミサイルを発射した。これはイランが保有しているミサイルの約半分に当たる。

 リネット・ヌスバチェ元英国政府情報顧問は、フィナンシャル・タイムズ紙に「イランは1000〜1500発の弾道ミサイルを保有しており、巡航ミサイルやドローン、移動式発射台などを保有しているという信頼できる情報がある」と語った。

 ドローンも1000機以上残っているものとみられている。フランスのル・モンド紙は軍事アナリストの話として、戦争前にイランが自爆ドローン「シャヘド」を最大6000機保有していたと推定した。イランは26日までの間に、そのうち最大で4375機(イスラエル向け765機、中東諸国向け3610機)を使用した。約1000機あまりが残っている計算になる。

 ただし、米国とイスラエルの空爆により、イランが長距離兵器を追加で生産する能力はかなり失われたものとみられる。米シンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」のトム・カラコ研究員は、フィナンシャル・タイムズ紙に「短期的にはイランが武器庫を補充する能力は限られているものとみられる」と指摘した。

 そのため、イランはミサイルやドローンの発射に慎重を期している。INSSによると、イスラエルに対するイランのミサイル・ドローン攻撃の回数は、今月1日に55回に達したが、25日には9回にとどまった。代わりにエネルギー施設など重要目標への爆撃を集中させる形で防空網を突破している。

 スティムソンセンターのケリー・グリエコ上級研究員は、最近のX(旧ツイッター)への投稿で、「イランのミサイル・ドローン発射回数は(紛争初期に比べて)90%以上減少したが、成功率は引き続き高まっている」と述べ、「大量消耗で防空網を圧倒するのではなく、1発当たるだけで大きな被害をもたらす標的を選別して攻撃する『精密かく乱』へと切り替えた」と書いた。

 さらに「18日と20日、カタールのラスラファン液化天然ガス(LNG)ターミナルなどエネルギーインフラを標的に、カタールへのLNG輸出の17%を停止させたことが代表的だ」とも綴った。

 このような手法であれば、イランは今後も数週間にわたり攻撃を続けられるものとみられる。ヌスバチェ元顧問は「現在のように強化された隠蔽施設で発射速度を落としながら発射すれば、イランは最低でも1〜2週間は容易に耐えられるだろう」と述べた。国家安全保障研究所のダニー・ストリノビッチ研究員は、フィナンシャル・タイムズ紙に「イランは紛争が長期化する可能性を念頭に置き、ミサイルやドローンを意図的に使い分けているようだ。現在のペースであれば、数週間使用するのに十分なミサイルを保有している可能性が高い」と語った。

米国・イスラエルとイランの戦争に参戦した米軍アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「トーマス・ハドナー」が21日、正確な位置が公表されていない海上でトマホーク巡航ミサイルを発射する様子/ロイター・聯合ニュース

 米国もミサイルを多く使用しているが、すぐに在庫が尽きるような状況ではない。ワシントン・ポスト紙は27日、米政府関係者の話として、米軍がこの戦争期間中に850発以上のトマホーク巡航ミサイルを発射したと報じた。軍艦や潜水艦から発射され、1600キロメートル以上飛行するこのミサイルは、米軍の主要な爆撃手段だ。

 米軍は公式に在庫を公開していないが、CSISは戦争前に米軍が少なくとも3100発のトマホークを保有していたと推定している。まだ2000発以上の在庫が残っているということだ。

 だからといって、米軍が保有するトマホークをすべてイランで使用できる状況ではない。1発あたりの価格が最大で360万ドル(約5億7700万円)に達し、製作に2年かかるため大量生産が困難であるからだ。米国は中国などとの紛争にも備える必要がある。

 シンクタンク「フランス戦略研究財団(FRS)」のエティエン・マルキーズ氏は、ル・フィガロ紙に対し「米国は(ミサイル)の備蓄を持っており、耐えられる余力も十分にある」としつつ、「その備蓄はこの紛争のためだけのものではない。イランはロシア・中国・北朝鮮のように米国が体制対決を行う相手ではない」と指摘した。

チョン・ホソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1251616.html韓国語原文入力:2026-03-29 22:12
訳H.J

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