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イスラエル長官「核攻撃」言及に波紋広がる…アラブ22カ国が強く反発

登録:2023-11-07 06:13 修正:2023-11-07 06:52
アラブ連盟「恐ろしい人種主義」 
ネタニヤフ首相、閣議への参加禁止令
イスラエル軍が侵攻中のガザ地区に浴びせた空爆と砲撃で火炎があがっている。ガザ地区に隣接したイスラエルの都市スデロットから見た姿/AFP・聯合ニュース

 極右政党所属のイスラエルの閣僚が、「ガザ地区に民間人はいない」とし、核兵器使用の可能性に言及したことで波紋を呼んでいる。アラブ諸国は人種差別的な考えをあらわにしたと強く反発しており、イスラエル政府は閣議への参加を禁止し、鎮火に乗り出した。

 「ハレッツ」などイスラエルの現地メディアによると、イスラエルのアミハイ・エリヤフ文化遺産担当相は5日(現地時間)放送のラジオ番組に出演し、「ガザ地区に対する核兵器使用も選択肢の一つだ」と発言した。

 エリヤフ文化遺産担当相は「ガザ地区に今、非戦闘要員(民間人)はいない。したがって、ガザ地区への人道支援は失敗に終わる可能性がある」と述べた。さらに「非戦闘要員がいなければ核攻撃も選択肢になりうるのか」という質問に対し「それも一つの方法」だと答えた。

 エリヤフ文化遺産担当相はアラブに対して強硬姿勢を取る極右政党「ユダヤ人の力」の所属。同党はネタニヤフ首相率いる連立政権のパートナーとして参加している。同党を率いるイタマール・ベングビール国家安全保障相は内閣で反アラブ・反パレスチナを標ぼうする代表的な人物として知られる。

イスラエルのアミハイ・エリヤフ文化遺産担当相=ウィキペディアよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 エリヤフ文化遺産担当相の発言が知られると、アラブ諸国は直ちに強く反発した。アラブ圏22カ国の集まりであるアラブ連盟(AL)は声明を発表し、「イスラエルのエリヤフ文化遺産担当相の人種差別的な発言が明らかになった」とし、「エリヤフ文化遺産担当相は自分たちが核兵器を保有していることを認めただけでなく、イスラエルの恐ろしい人種主義者たちがパレスチナ人をどうみているのか、その現実を確認させた」と指摘した。230万人に近いガザ地区住民全体を絶滅させなければならない対象とみなしているという指摘だ。

 波紋が拡大すると、ネタニヤフ首相は同日夕方、エリヤフ文化遺産担当相のすべての閣議への出席を今後通知があるまで禁止すると述べた。ネタニヤフ首相は声明で「エリヤフ文化遺産担当相の発言内容は現実とかけ離れた考え」だとしたうえで、「イスラエルと軍は民間人の被害を避けるため、国際法を遵守しており、今後私たちが勝利するまでこれを守る」と明らかにした。

 ヨアブ・ガラント国防相もソーシャルメディアX(旧ツイッター)への投稿で、エリヤフ文化遺産担当相の発言には根拠がないとし、「このような人物たちがイスラエルの安全保障を担当していないことが不幸中の幸いだ」と主張した。

 イスラエルの野党はエリヤフ文化遺産担当相の更迭を要求した。ヤイル・ラピド前首相はソーシャルメディアXへの投稿で、「政府内に過激主義者がいることは私たち皆を危険にさらし、(ガザ地区の武装勢力)ハマスを撃退し人質を救出するという戦争目標も危うくする」とし、更迭を要求した。

 自分の発言が大きな波紋を広げたことを受け、エリヤフ文化担当相はソーシャルメディアに載せた釈明文で、「核兵器に関する発言が隠喩的であることは、分別のある人にとっては明らかだ」と一歩引いた姿勢を見せた。しかし、「テロに対する強力で圧倒的な対応は確実に必要だ」とし、ハマスに対する強硬対応を重ねて主張した。

シン・ギソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1115065.html韓国語原文入力: 2023-11-06 22:13
訳H.J

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