日本政府は、日帝強占期(日本による植民地時代)に朝鮮人強制動員を大規模に行った新潟県の佐渡金山を世界遺産に登録するための暫定推薦書をユネスコに提出した。正式版は来年2月1日までに提出する方針だ。
永岡桂子文部科学相は30日、閣僚会議後の記者会見で、「佐渡島の金山(佐渡金山)の世界遺産登録のため、29日、ユネスコに暫定推薦書を提出した。新潟県や佐渡市、関係省庁と連携を一層強化し、登録実現に向け全力で取り組んでいく」と述べた。時事通信は「今回は暫定版をまずユネスコに示し、不備の指摘があった場合は、修正点を反映させた上で正式版を再提出する方針」だとし、「手続きが順調に進めば、2024年に世界遺産登録される可能性がある」と報じた。
日本政府は今年2月、韓国政府の反対にもかかわらず、佐渡金山の世界文化遺産登録を強行したが、推薦書に不備があり、ユネスコの審査が行われなかった。そのため、今年の世界遺産登録は困難になった。ユネスコは、佐渡金山を構成する遺跡の一つである「西三川砂金山」で、砂金を採取する際に使われた導水路(水を引き入れる道)のうち、途切れている箇所に関する説明が欠落していると指摘した。日本政府は導水路に関する記述を盛り込んで今回の暫定推薦書を提出した。
佐渡金山の世界文化遺産登録を巡り、韓日政府はそれぞれタスクフォース(TF)を立ち上げて対応するなど、鋭く対立している。韓国外交部は「日本政府が韓国人強制労役の歴史に背を向けたまま『佐渡金山』の世界文化遺産登録を進めていることに深い失望と共に抗議の意を表する」と述べた。日本政府は1467年から1989年(廃鉱)という佐渡金山の歴史全体のうち、江戸時代(1603~1867年)に時期を絞り、この時期に行われた伝統的な手工業方式の金生産体制だけに限定して登録を進める構想だ。朝鮮人強制動員が集中的に行われた1939~1942年は除外された。