本文に移動

英国の海外情報機関「ロシア軍は疲弊…ウクライナには反撃の機会あるはず」

登録:2022-07-23 04:10 修正:2022-07-23 09:10
MI6のリチャード・ムーア長官、ウクライナ戦況について楽観的展望 
ウクライナ支援理由として「習近平、タカのように見守っている」言及
15日のウクライナ。人々の後ろに戦闘で破壊されたアゾフスタリ製鉄所が見える/ロイター・聯合ニュース

 英国の海外情報責任者が21日(現地時間)、ウクライナを侵略したロシア軍について「疲弊して力が抜けた状態」だと語った。

 英国の情報機関「MI6」のリチャード・ムーア長官は21日、米国コロラドで行われた「アスペン安保フォーラム」に出席し、最近のロシア軍の勝利は「小さいもの」だと評価した後、このように述べた。同氏は「ロシアはこれからの数週間、日を追うごとに人員と物資の確保が難しくなるというのが私たちの評価」だとし、「彼らはいかなるやり方であれ休息を取るだろうし、そうなればウクライナは反撃する機会を得ることになるだろう」と語った。

 英国の情報責任者が自らウクライナ戦争の戦況に楽観的な見解を示したものであることから、注目される。しかし、ウクライナ軍の反撃能力はかなりの部分を西側の兵器支援に依存しているため、実際の戦況の行方は西側のウクライナ支援にかかっているようにみえる、とBBCは報じた。

 同氏はロシアの侵略について「第2次世界大戦以来、欧州で起きた最も醜悪で赤裸々な攻撃」だとし、ロシアは開戦初期にウクライナの大統領を逮捕し首都キーウを占領するなどの目標を達成できないという「歴史的ミス」を犯したと語った。

 同氏は、いくつかの戦闘の勝利は欧州が勝てる戦争をするということを想起させると語った。また同氏は「我々は厳しい時期を控えている」としつつ、それでもウクライナの勝利を支援すべきもう一つの理由として、中国の存在をあげた。同氏は、中国の習近平主席が「タカのように見守っている」ため「我々はウクライナが少なくとも有利な立場で交渉できるように」支援しなければならないと語った。

 また、400人のロシアの情報要員が欧州各地から追放されたとし、ロシアの情報能力は半分に落ちたはずだと語った。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の健康異常説については、前日の米中央情報局(CIA)のウィリアム・バーンズ長官と同様に「そのような証拠はない」と述べた。

 同氏は中国について「中国共産党についてはいかなる幻想もない」とし、現在英国の情報機関が中国よりも大きな関心を傾ける単一のテーマはないと語った。

パク・ピョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1051975.html韓国語原文入力:2022-07-22 10:02
訳D.K

関連記事