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中国、米国に続き2番目の「空母3隻以上保有国」へ

登録:2022-06-18 06:49 修正:2022-06-18 07:47
今日、上海で「福建」が進水…ディーゼル推進8万トン級 
カタパルト方式を適用し、戦闘機性能を最大化
今月17日、中国上海の江南造船所で、中国の3番目の空母「福建」の進水式が行われる様子が中国中央テレビ(CCTV)を通じて放送されている/AFP・聯合ニュース

 中国が17日、3隻目の空母「福建」を進水した。原子力空母だけで11隻保有する米国に続き、世界で2番目に空母を3隻以上運用する国となった。

 中国官営「新華社通信」は同日午前、上海の江南造船所で中国の3隻目の空母が進水したと報じた。新しい空母の名前は「福建」で、18番の番号が付けられた。当初「江蘇」あるいは「上海」と命名されるという予測があったが、外れた。

 「福建」は中国が独自設計で建造した2隻目の空母で、ディーゼル推進方式であり、排水量は約8万トン。同艦は、前の2隻の空母とは違い、戦闘機を飛ばす方式で、スキージャンプ台方式ではなく、カタパルト(射出機)方式を採用した。スキージャンプ台方式は戦闘機の独自出力で離陸しなければならず、武器や燃料の積載が限られるのに対し、カタパルト方式は外部動力を利用して戦闘機を離陸させるため、武器や燃料積載に制限がない。このため、戦闘機の作戦範囲が広くなり、攻撃能力も大きくなる。専門家たちは「福建」が航海試験や武装・レーダー装着、訓練などを経なければならず、実戦配備されるまでは数年かかるとみている。

 中国は2035年までに計6隻の空母を確保し、米軍の空母戦団が台湾海峡の1000キロメートル以内に入れないようにすることを目標にしている。4隻目の空母からは、米国のように原子力推進方式を採用するという。米国の空母11隻はすべて原子力推進方式で、排水量は10万トン以上だ。

今月15日、中国上海の江南造船所に停泊中の中国3隻目の空母の衛星写真/AP・聯合ニュース

 中国は今後、空母を活用した軍事活動を拡大するものとみられる。中国は先月、ジョー・バイデン米大統領の韓日歴訪を前後して、約20日間、初の空母である「遼寧」空母戦団を台湾と日本の間の西太平洋に送って訓練した。中国が年内にさらに遠海に空母を送り、訓練を進めるだろうという見方が出ている。台湾国防省シンクタンクの国防安全研究院は5日、「遼寧戦団の列島線(島錬線)の外で訓練信号」というタイトルの報告書で、遼寧が遠洋を意味する「島錬線の外」で年末に訓練を行うという見通しを示した。島錬線は中国が考える太平洋の島をつなぐ「仮想の線」で、第1島錬線は沖縄~フィリピンを、第2導連線は伊豆諸島~グアム~サイパン~パプアニューギニアを結ぶ。

 中国は旧ソ連で建造していた空母を、1998年にウクライナを通じて買い入れて改造し、2012年に初の空母「遼寧」を実戦配備した。さらに2019年、2隻目の空母「山東」を進水した。中国の空母は米国の空母に比べて小さく、性能も落ちるため嘲笑を買ったこともあった。特に、昨年4月には遼寧が率いる中国空母の間に米駆逐艦のマースティンが割り込み、艦長が斜めに座って足を組んだ姿勢で中国の艦船を眺めている写真が公開された。中国の空母戦力が米国に比べてかなり劣ることを示す象徴的な事件として受け止められている。

北京/チェ・ヒョンジュン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1047468.html?_fr=mt2韓国語原文入力:2022-06-1717:24
訳H.J

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