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「岸田首相、ドイツ首相にベルリン少女像の撤去を要求」

登録:2022-05-11 21:05 修正:2022-05-12 06:48
産経「先月首脳会談で要求」報道
2020年9月、ドイツのベルリン市で開かれた平和の少女像除幕式の時、ドイツの女性団体会員たちが少女像のそばで記念撮影をしている=写真ナム・ウンジュ通信員//ハンギョレ新聞社

 岸田文雄首相が先月末、日本を訪れたドイツのオラフ・ショルツ首相に対し、ベルリンに設置された「平和の少女像」(以下、少女像)の撤去を直接要求したと伝えられた。

 産経新聞は11日、岸田首相が先月28日にショルツ首相に対し、ベルリンのミッテ区に設置された少女像について「引き続き設置されているのは残念だ。日本の立場とは全く違う」として撤去を要求したと報道した。日本政府は以前にも様々な経路でドイツ政府に対し少女像の撤去を要求したが、首相が首脳会談でこれを要求したのは異例だ。新聞は「ショルツ氏の反応は芳しいものではなかった」として「ショルツ政権は対日関係を重視するが、像はミッテ区が管轄しており、独政府として介入できる余地は少ないため」と付け加えた。また、日本の政府関係者の話を引用し「これまでもさまざまなレベルで撤去を働きかけてきたが、首相が伝えれば強いメッセージになる」と伝えた。

 少女像は独-韓市民団体である「コリア協議会」、「ベルリン日本女性の集い」会員、ドイツ地域文化運動団体などが力を合わせ、2020年9月28日にベルリンのミッテ区に建設した。その直後から茂木敏充当時外相がドイツ外相とのオンライン会談で撤去を要請するなど全方向的圧迫が始まった。結局、ミッテ区は設置から2週目の10月7日に少女像の撤去命令を下した。

 だが、コリア協議会がドイツ行政裁判所に少女像撤去命令の効力執行停止申立てをするなど法廷闘争に乗り出し、ドイツの市民社会も批判したことで、ミッテ区は存続決定を下した。その後、ミッテ区は昨年9月、区庁都市空間芸術委員会の勧告により今年9月28日まで設置期間を1年延長した状態だ。だが、日本が首相まで出て全力で撤去を要求し、今後の運命を楽観できなくなった。

チョ・ギウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1042374.html韓国語原文入力:2022-05-11 14:58
訳J.S

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