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ウクライナ、キーウ周辺で民間人集団埋葬を確認…「ロシアの戦争犯罪」

登録:2022-04-04 10:30 修正:2022-04-04 16:21
ウクライナ当局、遺体410体を収拾 
ブチャでは集団埋葬地を発見 
手を後ろに縛られた遺体、街に放置 
米国など各国が「ブチャ虐殺」を強く批判 
国連、独自の調査着手を示唆
今月3日(現地時間)、ウクライナの首都キーウ(キエフ)の北西の都市ブチャのある教会の前で、民間人集団埋葬地が確認された=ブチャ/AFP・聯合ニュース

 ロシア軍がウクライナの首都キーウ(キエフ)付近から撤退した後、周辺地域で数百人の民間人の遺体が発見され、ロシア軍の民間人集団虐殺疑惑が提起されている。

 ウクライナ政府は3日(現地時間)、ロシア軍から奪還した首都キーウ近郊で、民間人の遺体410体を収容したと、英BBCなどが報じた。ウクライナのイリーナ・ベネディクトワ検事総長は、フェイスブックを通じて「遺体410体のうち、これまで140体の身元が確認された」と明らかにした。

 米CNNは、キーウ都心から北西に37キロ離れた都市ブチャのある教会で集団埋葬地が発見されたと伝えた。同放送は10人余りの遺体が部隊一カ所に集められ埋葬されたと伝えた。住民たちは150人余りが埋蔵されただろうと話しており、ブチャ市長は埋蔵された遺体が300体にのぼる可能性もあると明らかにした。同放送は、ブチャの街頭でも少なくとも20人の民間人の遺体が発見されたと報じた。一部遺体は口を開けたまま死亡しており、手が後ろに縛られた遺体もあったと同放送は伝えた。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、米CBSとのインタビューで、ロシアが集団虐殺を行っており、ウクライナ国民全体を抹殺しようとしていると主張した。ドミトロ・クレバ外相もツイッターを通じて「ブチャの事件は意図的な虐殺」と主張した。

 ロシア側は、ブチャで民間人を殺害していないとし、集団虐殺を否定した。マリア・ザハロワ外務省報道担当はウクライナがブチャで「挑発」をし、平和会談を妨害して暴力を悪化させようとしているとして、国連安全保障理事会にこの問題の論議のための会議を要求したと明らかにした。

 国際社会は一斉に「ブチャ虐殺」を批判した。アントニー・ブリンケン米国務長官はこの日、CNNに出演し、集団埋葬された民間人の遺体が相次いで発見されたことについて「このような写真を見ると憤慨せずにはいられない」と述べた。彼はロシア軍が集団虐殺を犯したと思うかという質問については即答を避け「ロシアは戦争犯罪を犯しており、これを資料にして情報を提供する作業を進めている」と述べた。

 ドイツのオラフ・ショルツ首相もブチャの集団埋葬写真が「おぞましく、恐ろしい」とし、加害者は責任を負わなければならないと述べた。フランスのエマニュエル・マクロン大統領は「ブチャの様子は堪えがたいものであり、ロシア当局はこの犯罪について答えなければならない」と指摘した。欧州連合(EU)のウルズラ・フォンデアライエン執行委員長は「独立した調査が至急必要であり、戦争犯罪を犯した者は責任を負うことになる」と指摘した。

 アントニオ・グテーレス国連事務総長は、ロシア軍による民間人虐殺疑惑を国連レベルで調査する可能性を示唆した。グテーレス事務総長はこの日、声明を発表し「ブチャで殺害された民間人たちの姿を見て深い衝撃を受けた」とし「効果的な責任究明を保障するため、独自の調査が必須」だと述べた。

シン・ギソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1037372.html韓国語原文入力:2022-04-04 07:51
訳C.M

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