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激化するウクライナ戦争、「傭兵」問題も波紋

登録:2022-03-14 04:08 修正:2022-03-14 07:54
BBC「ロシア、前科者や債務者に対し傭兵募集」 
両国とも外国人戦闘員が大挙参加
11日(現地時間)、ウクライナの首都キエフ(現地読みキーウ)西方のジトミルにある建物が爆撃で倒壊した/EPA・聯合ニュース

 ウクライナ戦争が激化する中、ロシアの「傭兵問題」も波紋を広げている。ロシアが前科者や債務のある人などに対して傭兵を募集しているという証言があがっているほか、シリアなどから外国人戦闘員も大挙押し寄せており、最悪の人道危機へと向かっている今回の戦争で、ウクライナの民間人の被害がさらに大きくなることが懸念される。

 英国BBCは12日(現地時間)、ロシア内ではSNSを通じて傭兵募集が行われており、前科や債務のある人を狙ってもいると報道した。実際にロシアの秘密私兵組織「ワグナー・グループ」とつながる傭兵たちは、SNSでウクライナ戦争に参加する傭兵募集に接していた。BBCによると、そのメッセージには「犯罪記録や負債があったり、傭兵グループで活動が禁止されていたり、パスポートのない人たち」も参加できるとし、傭兵への申し込みを訴えていたという。

 こうして集められた傭兵たちは、ロシア軍の情報機関である情報総局(GRU)の指揮の下、部隊に配属されている。戦争が長引き、傭兵募集の条件は緩和されつつあるという。ある傭兵はBBCの電話取材に対し、「誰でもいいから募集しているという水準」と語った。

 ロシアとウクライナ両国とも外国人傭兵が増えているのも問題だ。ウクライナ側には、自国政府の引き止めにもかかわらず「義勇軍」という名で民間人が参戦している。外国人義勇兵は少なくとも52カ国、2万人以上だという。欧州が最も多く、米国、インド、日本、韓国などからも来ている。

 これに対抗してロシアは、シリア内戦でともに「残酷な市街戦」を戦ったシリアの兵士たちを金で引き入れている。英国「ザ・タイムズ」は「ロシアは中央アフリカ共和国をはじめとするアフリカ諸国の兵士も連れてくる可能性がある」と報道した。ロシアはここ数年、反乱軍と戦う中央アフリカ政府軍の装備の現代化を支援するなど、アフリカ諸国との軍事的な関係を保っている。米国「ニューヨーク・タイムズ」は「(傭兵たちの参加で)対立と暴力はさらに悪化するだろう」と指摘した。

キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1034609.html韓国語原文入力:2022-03-13 14:45
訳D.K

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