「大統領選挙で勝利した時、お祝いの電話をくれたことに感謝する。非常に丁重だった」(米国のジョー・バイデン大統領)
「直接対面ほどには至らないが、長年の友人に会えてとても嬉しい」(中国の習近平国家主席)
15日(米東部時間、韓国時間16日)、画面で顔を合わせたジョー・バイデン大統領(78)と習近平主席(68)は、和やかなムードで会談を始めた。悪化した米中関係に比べると、相対的に温かい態度であいさつを交わしたかたちだ。今年3月、米国のアントニー・ブリンケン国務長官と中国共産党の楊潔チ外交担当政治局員がアラスカで会談し、テレビカメラの前で1時間にわたって公開の舌戦を繰り広げたのとは対照的な出発だった。
しかし、米中双方が伝えた会談の結果によると、両首脳は11分間のメディアへの公開発言の後、約3時間にわたる非公開会談では、一寸の譲歩もない論争を繰り広げた。
習主席の表現どおり、両首脳の縁はかなり長きにわたる。2011年8月、当時のバイデン副大統領と習副主席は中国で会談し、協力を強調した。北京の食堂を訪問し、共に麺を食べたりもしている。2年後の2013年にも習主席は、中国を訪問したバイデン副大統領を「長年の友人」と呼んで歓待し、バイデン副大統領も両者の関係を「友情」と表現している。
しかしバラク・オバマ、ドナルド・トランプ政権を経て米中関係は悪化し、両首脳の関係も冷え込んだ。今年1月に就任したバイデン大統領は、どの世界の指導者よりも自分は習主席と多くの時間を過ごしてきたと述べつつも、「習主席に民主的な面はまったくない」という露骨な批判をためらわずに述べた。今回の会談では、習主席が来年2月の北京五輪にバイデン大統領を招待するかどうかが観戦ポイントだったが、五輪の話は出なかったと米政府の当局者は語った。