ドナルド・トランプ前米大統領が、昨年の大統領選挙で再選に成功すれば韓米同盟を壊すと参謀たちに話していたという報道が出た。
ワシントン・ポスト紙は13日(現地時間)、自社記者のキャロル・レオニッグとフィリップ・ラッカーが書いた本『私だけが解決できる:ドナルド・トランプの災いの最後の年(I Alone Can Fix It)』の内容の一部を公開した。紹介された内容は、昨年の大統領選挙日である11月3日の混乱した開票状況に関するものだ。その中でもトランプ氏と不仲になっていたマーク・エスパー国防長官(当時)が、大統領選挙当日、ジョー・バイデン候補を応援していたという事実を紹介しながら韓国について言及している。
本書には「実はトランプは再選に成功すれば、北大西洋条約機構(NATO)から脱退し、韓国との同盟関係を壊すことを追求するだろうと非公開の席上で示唆していた」と書かれている。エスパー国防長官ら参謀がトランプ氏に対し、大統領選挙前に同盟との関係を破るのは政治的に危険だと述べると、トランプ氏は「そうだ、二度目の任期だ。われわれは二度目の任期でそうするだろう」と言ったという。
この内容は、エスパー国防長官がなぜトランプ氏ではなくバイデン氏の大統領選の勝利を祈ったのかを説明するところで出てくる。エスパー国防長官は上院外交委員会補佐官だった時代、バイデン上院議員、アントニー・ブリンケン現国務長官と共に働いており、彼らが国家安保の強化に真剣で安定しているという確信を持つようになったということだ。エスパー国防長官は、トランプ氏の任期末の人種差別抗議デモの鎮圧に軍兵力を投入することを拒否し、奴隷制を擁護した南部連合の将軍の名前をつけた軍基地の名称の変更を決め、トランプににらまれるようになった。
ワシントン・ポストに紹介された部分には、トランプ氏が韓米同盟を壊すと言った理由は書かれていない。しかしこれは、トランプ氏が韓国から在韓米軍を撤退させる可能性にまで言及して防衛費分担金の大幅な引き上げを要求し、欧州のNATOの同盟国にも同じような要求をして関係を悪化させたことの延長線上にあると推定される。