本文に移動

茂木外相、慰安婦問題で「韓国によってゴールポストが動かされている」と非難

登録:2021-06-01 05:19 修正:2021-06-01 06:42
自民党議員の「軍人の性の問題は古今東西の課題」との主張に 
茂木外相「若い兵士への対処は各国の悩み」と同調
日本の茂木敏充外相/ロイター・聯合ニュース

 日本の茂木敏充外相が日本軍「慰安婦」問題を正当化する趣旨の日本の国会議員の質疑に同調し、韓国政府によって「ゴールポストが動かされている」と非難した。

 問題の発言は先月31日、参議院決算委員会で有村治子自民党議員の質疑で始まった。有村議員は「世界で旧日本軍の男性だけが戦時性欲があったのだろうか」としたうえで、朝鮮戦争当時、米軍を対象にした「慰安隊」と、日本で第二次大戦敗戦後、「RAA(特殊慰安施設協会)」によって設置された米軍専用の慰安所を例に挙げ、主張を展開した。さらに「すなわち、米軍も韓国軍も旧日本軍も、故郷を離れた軍人の性欲をどう制御するかは、軍隊組織が避けては通れない主要課題だった。戦場における最大の敵は性病だといわれるほど」だとし、「戦場や駐屯地における軍人の性の問題は古今東西、各国の各部隊が頭を悩ませてきた課題だった。古くは紀元前から、ナポレオン戦争においても、第一・二次世界大戦においても、日露戦争においてもいまだに性病を少なくすることに関する記録が残っている」と述べた。「にもかかわらず、韓国政府は(日本軍「慰安婦」被害に対して)『世界で類を見ない戦時の女性の人権蹂躙』などという新たなレッテルを貼ることで、日本を不当に貶めて孤立させ、事実に基づかない歴史認識を国際社会に喧伝している。このような文在寅(ムン・ジェイン)政権の主張は、歴史の公正性からみても、到底受け入れられるものではない」とし、「慰安婦問題となると、日本はただひたすら防戦一方だが、日本政府にはぜひとも事実に基づく反論を毅然と進めてほしい」として、日本政府の積極的な対応を求めた。また「(戦争など)有事には女性と子どもに本当に不条理なことがおこりやすいが、世界の常である。このような現実を直視して、私たちは立ち上がっていかなければならない。真に女性の人権と安全が尊重される国際貢献を進めて、国際世論で確かな渡り合いを日本として進めてほしい」とも主張した。

 答弁に立った茂木外相は「確かに有村議員の言うとおり、古今東西、海外に出かけて行っている若い兵士、彼らに対する様々な対処をどうするか、それぞれの国が、軍が苦労してきた。特に第一次世界大戦のときは、塹壕戦の最中にも避妊具というものが圧倒的に広まった」と述べ、有村議員の質疑に同調する発言をした。

 さらに茂木外相は「これまでも慰安婦問題を含む歴史問題について正確な事実関係と(日本)政府の考えについて、様々な形で国際社会に対して説明をし、発信してきた」としたうえで、「率直に言って、韓国によってせっかくのゴールポストが常に動かされる状況がある」と述べた。

チョ・ギウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/997435.html韓国語原文入力:2021-05-31 19:45
訳H.J

関連記事