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米国務長官、コロナ中国責任論を主張…「初期対応の失敗が深刻な結果招いた」

登録:2021-04-13 06:04 修正:2021-04-13 07:56
「情報共有すべきだった…最後まで原因究明するのが重要」 
台湾海峡関連でも中国に重ねて警告 
「力で現状変更を図れば、深刻な過ちを犯すことになる」
アントニー・ブリンケン米国務長官/ロイター・聯合ニュース

 アントニー・ブリンケン米国務長官は11日(現地時間)、「中国が新型コロナへの初期対応に失敗し、事態を拡大させた」とし、「中国責任論」を主張した。

 ブリンケン長官は同日、NBC放送とのインタビューで、「新型コロナの初期段階でやるべきことをしなかったことを、中国自ら知っているはずだ」とし、「中国はリアルタイムで国際専門家の(情報)アクセスを認め、情報を共有して真の透明性を提供すべきだった」と述べた。さらに「それに失敗した結果、ウイルスは急速に統制を潜り抜け、そうでなかった時よりはるかに深刻な結果を招いたと思う」と述べた。

 ブリンケン長官はまた「我々はこうした事態が再発するのを防ぐためにも、何があったのか十分に把握しておかなければならない」とし、「最後まで(原因を)究明することが重要だ」と述べた。また新型コロナが今後のパンデミック(伝染病大流行)を予防し、これを緩和させるために、さらに強力な国際保健安全保障システムが必要であることを示しているとして、「これは世界保健機関(WHO)を強化して改革することを意味する。この過程で中国も役割を果たすべきだ」と述べた。

 これに先立ち、WHOの専門家チームは1月、新型コロナが初めて報告された中国武漢を訪問し、4週間にわたって調査を行った。 専門家チームは先月30日、新型コロナウィルスが実験室から流出した可能性は非常に低く、同ウイルスがコウモリから他の動物を経て人間に広がった可能性が高いと発表した。これに対し、韓国や米国など14カ国は、WHOの専門家チームが中国で完全なデータにアクセスできなかったとして、懸念を示した。

 ジョー・バイデン政権は、新型コロナを「中国ウイルス」と呼んだり、WHOが中国寄りだとして同機関から脱退を宣言したドナルド・トランプ前大統領ほどではないが、新型コロナに関して中国の責任を強調し続けている。ホワイトハウスのジェン・サキ報道官も今年1月、新型コロナがどのように発生して広がったのかについて「必ず真相を明らかにしなければならない」と述べた。

 ブリンケン長官はNBCとのインタビューで、台湾についても中国に警告した。「我々が目にしたもの、我々が本当に懸念しているのは、台湾に対する中国政府のますます攻撃的な行動」だとしたうえで、「いかなる国もこの地域で力で現状変更を図れば、深刻な過ちを犯すことになるだろう」と述べた。今年に入って米国と中国は台湾海峡にそれぞれ空母と戦闘機を投入するなど、この地域で緊張を高めている。

 ブリンケン長官は、2022年2月に北京で開かれる冬季五輪に米国が参加しない案については慎重な態度を示した。「五輪まで1年ほど残っており、我々はボイコット(不参加)に焦点を置いていない」とし、「我々が集中するのは、我々の同盟や友好国の懸念に耳を傾けながら緊密に協議すること」だと述べた。ネッド・プライス国務省報道官は6日、「同盟と共に北京五輪での共同ボイコットを協議しているのか」という質問に対し、ウイグル族に対する中国の人種虐殺に触れたうえで、「(共同ボイコットは)我々が明確に議論したいこと」だと答え、ボイコットの可能性を残したという解釈を生んだ。 これに対し、スーザン・ライアンズ米五輪・パラリンピック委員会(USOPC)委員長が「米国の選手が政治の道具として使われてはいけない」と反発するなど、内部的に波紋が広がっている。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/990626.html韓国語原文入力:2021-04-12 13:35
訳H.J

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