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「船を揺らすな」…米国、北朝鮮の警告にも慎重モード

登録:2021-03-18 07:12 修正:2021-03-18 08:13
ホワイトハウス、キム・ヨジョン副部長の談話に「直接返事するまでもない」 
NBC「対北朝鮮政策を検討する間は柔らかい口調」
米国のジョー・バイデン大統領が16日(現地時間)、ワシントンからペンシルベニアに発つ専用機「マリーンワン」に乗る前、マスクをつけて記者団と話している=ワシントン/UPI・聯合ニュース

 米国のジョー・バイデン政権は、北朝鮮が韓米軍事演習を非難し米国にも警告したことについて、16日(現地時間)も直接的な反応を自制し、慎重な態度を維持した。

 ホワイトハウスのジェン・サキ報道官はこの日、記者団が朝鮮労働党中央委員会のキム・ヨジョン副部長の談話について質問すると、「北朝鮮から出た発言に、直接言及することも答えることもない」と述べた。同報道官はアントニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースティン国防長官が韓国と日本を訪問していることに触れ「その地域の安全保障が議論の主題になるだろう」と述べた。 続いて「私たちの目標は、常に外交と北朝鮮非核化に焦点が合わせられている」と強調した。

 キム・ヨジョン副部長は前日の談話でバイデン政権に対し、「今後4年間、ぐっすり眠りたいなら、最初から眠りを妨げるような真似はしない方がいい」と警告した。

 国務省のジャリナ・ポーター副報道官も会見で同じ質問を何度も受けたが、前日のブリンケン長官の発言だけを繰り返した。ブリンケン長官は、米日外務・防衛閣僚協議(2プラス2)後の会見で「(キム副部長の)その発言はよく知っているが、私が今日最も興味を感じたのは、私たちの同盟国とパートナーの発言だ。それが私たちがこの地域に来た理由」だと返答した。

 これについてバイデン大統領の安全保障チームは、対北朝鮮政策を検討する間は北朝鮮に柔らかい口調で対応することを先月初旬に決めたと、NBC放送がこの日報道した。国家安全保障会議(NSC)が主管した会議で下されたそのようなアプローチ方法について、バイデン政権の官僚らは「船を揺らすな」という基本方針だと説明した。ある官僚は「この問題にどうアプローチするか感触をつかめる時までは、(船を揺らす)波をたてないよう努力している」と述べた。

 北朝鮮が、バラク・オバマ政権やドナルド・トランプ政権の初期とは異なり、バイデン政権発足後に依然として挑発的な行動を取らないでいる間は、米国も刺激的な発言で状況を悪化させる必要はないと判断したものとみられる。そのような基本方針を決めた状況で、先月、米国の司法省が仮想通貨奪取の疑いで北朝鮮の偵察総局所属のハッカー3人を起訴した事実を公開し、北朝鮮と工作員を「犯罪組織」「銀行強盗」と表現したところ、バイデン政権の安全保障チーム参謀らが怒りを表出したと、NBCは報じた。NBCは、バイデン政権の対北朝鮮政策の検討は4月や5月初までは終わらないだろうと官僚らが述べたと報じた。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/987134.html韓国語原文入力:2021-03-17 15:26
訳M.S

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