7月に予定されている東京五輪に対する懐疑論が日本で広がる中、政権与党の自民党の幹部が3月下旬には開催するかどうかを判断すると見られるという見方を示した。河野太郎行政改革担当相に続き、自民党の核心幹部がオリンピック開催の不確実性を再び論じた。
共同通信は、自民党の下村博文政調会長が18日夜、日本の衛星放送BS日テレに出演して、東京五輪開催の可否を判断する時期と関連し「3月下旬が一つの目安」と明らかにしたと19日報道した。下村政調会長は、東京五輪に直接的影響を与える新型コロナの状況について「日本のみならず全世界で感染の拡散が止まらなくなっている」と懸念を示した。政調会長は自民党執行部4役の一人。
下村政調会長が3月を目安としたのは、昨年も3月下旬に東京五輪の開催延期が決定されたためと見られる。また、今年の3月25日に福島で聖火リレーが始まる予定だが、それ以前に開催の可否を決める必要があるという意味とも解釈される。
これに先立って河野行革相は14日、外信とのインタビューで、日本の閣僚として初めて東京五輪中止の可能性に言及した。
日本では首都圏を含む11都府県で緊急事態宣言が再発令されたが、新型コロナの拡散傾向は収まる兆しが見られない。こうした理由から、国民の間でも東京五輪開催に対する懐疑論が広がっている。共同通信が今月9~10日に実施した電話世論調査の結果によれば、回答者の80.1%が東京五輪を中止するか再延期すべきと答えた。