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日本「朝鮮学校の無償教育からの排除は適法」控訴審5カ所すべてで敗訴

登録:2020-10-31 01:37 修正:2020-10-31 09:46
九州朝鮮学校の卒業生、二審で敗訴 
東京、名古屋、大阪は最高裁で敗訴 
広島は二審敗訴後に上告 
裁判所「国の裁量権の範囲」
東京都千代田区の文部科学省前で行われた朝鮮学校無償化排除反対デモ=資料写真//ハンギョレ新聞社

 九州の朝鮮学校の卒業生が「日本政府が無償教育の対象から朝鮮学校を除外したのは違法」として是正を求めていた裁判は、二審で原告が敗訴した。東京、名古屋(愛知県)、大阪、広島に続き福岡(九州)でも敗訴したことで、朝鮮学校差別に対して訴訟を起こした5カ所すべてが控訴審で敗訴した。

 共同通信の報道によると、福岡高等裁判所は30日、九州朝鮮中高級学校の卒業生68人が、高校無償化の対象から朝鮮学校を除外した処分の取り消しと、約750万円の損害賠償を請求していた訴訟で、原告の敗訴を決定した。裁判所は「国の裁量権の範囲」と判断した。

 東京、名古屋、大阪の訴訟は最高裁まで争われたが原告敗訴となっている。広島は今月16日の控訴審での敗訴を受けて上告しており、九州朝鮮学校も上告するとみられるが、両者とも勝訴する可能性は高くない。

 日本は、民主党政府時代の2010年に授業料を国が負担する高校無償教育措置を開始したが、朝鮮学校は北朝鮮問題を理由として適用が保留され、政権が自民党に交代した2013年に対象から完全に除外された。朝鮮学校側は、日本政府が政治的理由を根拠として在日朝鮮人社会に対する差別を行っていると反発している。国連の人種差別撤廃委員会と子どもの権利委員会も「生徒たちが差別のない平等な教育機会を享受できるようにしなければならない」とし、日本政府に対し、数回にわたって朝鮮学校高校無償化からの排除政策の是正を勧告しているものの、改善されていない。

キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/967961.html韓国語原文入力:2020-10-30 18:10
訳D.K

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